保険大手AIG救済--FRBがGSとモルガンに緊急融資を要請か?

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米国株:大幅続落、リーマン破たんを受け

 ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)週明け15日の米国株式相場は大幅続落。証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングスNYSE:LEH)の経営破たんを受け、信用市場の問題の底が見えなくなっていることから急落した。ダウ工業株30種平均終値は前週末比504ドル48セント(4.42%)安の 1万0917ドル51セント。

 信用危機が始まって以来、赤字決算の嵐、リストラ、一部の商業銀行の経営破たんなどはみられていが、リーマンほどの規模と名声のあるウォール街企業の破たんは初めてだった。

 ダウは200-300ドル安で推移していたが、終盤に売りが加速。下げ幅はほぼ7年ぶりの大きさとなった。コカ・コーラ(NYSE:KO)を除き、すべてのダウ構成銘柄が値下がりした。

 ナスダック総合指数は同81.36ポイント(3.60%)安の2179.91、S&P500種指数は同59.00ポイント(4.71%)安の1192.70で引けた。

 保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)は60.8%安。事情に詳しい筋によると、連邦準備制度理事会FRB)は 15日、ゴールドマン・サックス・グループ(NYSE:GS)とJPモルガン・チェース(NYSE:JPM)に対し、AIGに700億-750億ドルの融資を提供するよう要請した。AIGは格下げ回避のため、事業の再構築と資本増強を急いできた。

 バンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)は21.3%安。バンカメは15日、メリルリンチ(NYSE:MER)を500億ドルで買収することで合意したと発表した。バンカメは当初、リーマン買収を検討していたものの、JPモルガンベアー・スターンズを3月に買収した時のような融資をFRBは提供しないことが明白になったため、リーマン買収交渉からは手を引いた。メリルはほぼ横ばいで引けた。

 残りの2社の証券大手は大幅安となり、ゴールドマンは12.1%安、モルガン・スタンレー(NYSE:MS)は13.5%安。両社は向こう数日以内に8-10月期決算を発表する予定だが、自身はリーマンやメリルとは違うことを強調しようとするとみられる。

 S&P500の金融株の業種別指数は9%安となった。2007年10月以来、同セクターでは1兆2700億ドルの時価総額が失われた。金融株がS&P500に占める割合は、2006年末は22%だったが、今では14.4%に縮小している。