西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.17

▼小沢代表、衆院選影響なら辞任の意向
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20090310-469619.html
民主党小沢一郎代表は10日、党本部で記者会見し、西松建設の巨額献金事件を受けた自身の進退について「政権交代のため衆院選で勝利しなければならない。今後の行動はそれを基準に判断したい」と述べ、次期衆院選に悪影響を及ぼす場合は辞任する考えを示唆した。
 現段階での辞任は「(逮捕された)秘書が起訴されることはないだろうと思っている。最終的な結論が出るまで全く考えていない」と否定した。
 小沢氏はこれに先立つ党役員会と常任幹事会でも同様の見解を示し、当面の続投を了承された。
 ただ報道各社の世論調査では「辞任すべきだ」との回答が多数を占め、党内でも世論の反発を懸念する声が広まりつつあり、今後も辞任論はくすぶりそうだ。
 進退の判断基準に関し小沢氏は「秘書の起訴うんぬんも1つの区切りと思うが、あくまでその中身を検討した上での判断になる」とし、衆院選にどの程度の影響を及ぼすかを見極める姿勢を示した。
 小沢氏は会見で、まず秘書逮捕に関して「心配を掛けたことをおわびしたい」と国民向けに初めて謝罪。自身の責任も「結果として監督責任がある」と認めた。
 その一方で「官僚主導から国民主導の政治行政に改め、日本に真の議会制民主主義を定着させる大目標を実現するには政権交代しかない。それが私の夢であり使命だ」と強調した。
 西松建設への便宜供与は「献金と公共事業の受注が関係があるとは思っていない」と否定。西松建設側の政治団体からの献金について「そういう団体からもらっていたことを知らなかった」と、自身に企業献金の認識はなかったと強調した。
 小沢氏は党役員会と常任幹事会でも陳謝した上で代表にとどまる考えを表明。出席者から異論は出ず、党内が一致結束していく方針を確認した。》

▼民主・小沢代表元秘書に出頭要請〜東京地検
http://www.ntv.co.jp/news/130739.html
民主党・小沢代表の資金管理団体陸山会」をめぐる違法献金事件で、東京地検特捜部は参考人として聴取するため、陸山会の元事務担当秘書の民主党石川知裕衆議院議員に出頭を求めた。石川議員は出頭を拒否しているもよう。
 石川議員は、比例代表・北海道ブロック選出で、議員になる前に、小沢代表の下で約8年にわたって秘書などを務め、陸山会では事務担当者として、逮捕された秘書・大久保隆規容疑者と共に秘書として小沢代表を支えていた。
 石川議員は大久保容疑者の逮捕直後、「適正に処理していたにもかかわらず、こういう捜査が行われ、大変憤りを感じる。(Q、秘書をしていた時の献金は?)適正に処理をしていたと記憶しています」と話した。また、10日の日本テレビの取材に対し「ルールにのっとって処理しているので、問題はない」と話している。
 小沢代表側と西松建設側の献金システムは、約10年前に1年間で2500万円を献金する取り決めがされたことがわかっている。東京地検特捜部は、こうした長年にわたる献金システムの全容解明には、大久保容疑者だけでなく、石川議員のほか、歴代の会計責任者らから参考人として事情を聴くことが不可欠と判断したとみられる。 》

▼石川衆院議員に聴取要請=小沢氏の元秘書、献金理経験−東京地検
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009031000818
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」が西松建設から違法献金を受けたとされる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は10日、小沢氏の元秘書で民主党石川知裕衆院議員(35)から参考人として事情聴取する方針を固め、石川氏に要請したもようだ。
 同氏は陸山会の事務担当を務めていたため、特捜部は、会計責任者の公設第一秘書大久保隆規容疑者(47)から違法献金に関する何らかの指示を受けたことがなかったか事情を聴く方針。
 石川氏は同日夕、都内で取材に対し、「捜査のことなのでお答えできない」と語った。
 西松関係者によると、大久保容疑者は陸山会の会計責任者を引き継いだ2000年、ダミーの政治団体を通じた迂回(うかい)献金の方法などの枠組みについて、同社側と事前に取り決めたとされる。石川氏も同年から04年まで、同容疑者の下で事務担当を務めていた。
 毎年、同容疑者は西松に陸山会名義の請求書を送り、具体的な献金額を要求。受領後はダミー団体に領収書を送付していたという。
 特捜部は請求書などを既に押収しており、大久保容疑者の下で事務の担当だった石川氏の認識を確認するとみられる。》

▼小沢氏元秘書の衆院議員聴取へ 西松献金事件、参考人
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009031001000087.html
西松建設の巨額献金事件で、小沢一郎民主党代表の元秘書で現職の民主党衆院議員が、小沢代表の資金管理団体陸山会」で政治資金収支報告書の作成業務などに関与していたことが10日、関係者の話で分かった。東京地検特捜部は、この議員から参考人として事情を聴く方針を固めたもようだ。
 小沢代表の公設第1秘書で陸山会の会計責任者大久保隆規容疑者(47)と在籍期間が一部重なり、西松建設のダミーとされる政治団体を通じた迂回献金について何らかの事情を知っている可能性があるため、説明を求めるとみられる。
 議員は「(ダミー団体の献金が)西松建設のお金だと分かるはずがない」と話している。
 ダミー団体は「新政治問題研究会」(新政研、1995年設立)と「未来産業研究会」(未来研、98年設立)。
 特捜部は、陸山会が2003−06年、実際は西松建設から2100万円の献金を受け取ったのに、収支報告書にダミー2団体からの献金だと偽って記載したとして、政治資金規正法違反容疑で大久保容疑者を逮捕した。
 陸山会の2000−04年分の収支報告書には「事務担当者」として、この議員の名前を記載。大久保容疑者は2000年から会計責任者を務めており、数年間は陸山会の業務を一緒に担当していたことになる。
 議員の説明によると、陸山会では収支報告書作成のほか、パーティー券購入の勧誘や、献金に絡む請求書や領収書の発行を担当。特捜部は、西松建設絡みの献金の実態について認識を確認するとみられる。
 議員は96年に小沢代表の秘書となり、05年の衆院選で落選。07年3月に繰り上げで初当選した。》

▼小沢代表元秘書・民主の石川衆院議員を参考人聴取へ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090310-OYT1T00623.htm
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は10日、陸山会の事務担当者を務めていた小沢代表の元秘書で民主党石川知裕衆院議員(35)から参考人として事情聴取するため、出頭を求めた。
 石川議員は、同法違反容疑で逮捕された同会の会計責任者で小沢代表の公設第1秘書の大久保隆規容疑者(47)を補佐する立場にあったことから、特捜部は、西松建設のダミー団体からの献金の処理や、陸山会内の事務手続きについて説明を求めるとみられる。
 石川議員は1996〜2004年に小沢代表の秘書を務め、00〜04年には、陸山会の事務担当者に就いていた。05年9月の衆院選に出馬し、落選したが、別の民主党議員の辞職に伴い07年3月に比例北海道ブロックで繰り上げ当選している。
 次期衆院選では北海道11区で同党の公認候補として出馬を予定している。》

西松建設事件、コントロールしているのは?
http://www.data-max.co.jp/2009/03/post_4834.html
西松建設事件の推移を見ていると、事件そのものが巧妙にコントロールされているとしか思えない。西松建設による裏金作り発覚からはじまった今回の事件は、西松建設の前社長逮捕から先には進まないとも言われていた。むしろ注目されていたのは、キヤノンが大手ゼネコン鹿島に発注した工事をめぐる裏金疑惑だった。西松マネーに関連し、小沢民主党代表の秘書が逮捕されたところからおかしな展開となっている。
 まずは、西松建設事件が自民党側には波及しないとした漆間発言である。「記憶にない」でごまかそうという魂胆らしいが、政府が漆間氏を守ろうとしていることで「国策捜査」とのそしりは免れない。漆間官房副長官は元警察庁長官である。事務方の官房副長官霞ヶ関官僚のトップであるが、代々厚生省か自治省事務次官経験者から選ばれてきた。厚生省というと意外に聞こえるが、実は両省とも「旧内務省系」の役所だ。内務省は戦前の強大官庁であり、日本は戦後も内務省統治が続いてきたという関係者も少なくない。事務方トップの官房副長官が旧内務省系官庁から輩出されてきたからである。警察官僚である漆間氏の官房副長官起用は、珍しいことだったのである。その漆間氏が東京地検の捜査に言及したことの意味は大きい。今日の事態のために捜査のプロを官邸に据えたと思われても仕方があるまい。国策捜査が疑われる一因だ。
 次に、二階経済産業大臣に対する報道内容への疑問である。二階派政治団体「新しい波」が西松建設のダミー「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」から政治資金パーティ券代の形で資金提供を受けたのは04年から06年の間である。西松の両政治団体は06年に解散しており、07年以降は資金提供そのものがない。ところが、報道の大半が「新しい波」への捜査について、二階大臣の「事務所関係者」もしくは「秘書」が事情聴取を受けるとしている。これはおかしいだろう。
 「新しい波」の06年までの会計責任者は、二階大臣の秘書や事務所関係者ではない。問題の時期の会計責任者は、泉信也国家公安委員長参院比例区二階派事務総長)なのだ(昨日既報)。報道各社は、なぜ二階大臣の事務所関係者と断定して報じているのだろう?
地検特捜部が、事前に調べる対象を公表するはずがない以上、検察のリークか、でなければ報道側の不勉強ということになる。小沢代表側は会計責任者が逮捕されているのだから、二階派の「新しい波」についても該当年の会計責任者が捜査対象でなければおかしい。「新しい波」の現在の会計責任者は少なくとも07年以降の就任なのだ。何度も「事務所関係者」や「秘書」が、と報じさせることで、国民への「刷り込み」が行なわれているのではないか、そうした疑念さえ感じてしまう。この場合コントロールしているのは検察側かもしれないし、別の政府筋か自民党が情報操作している可能性も生じる。もちろん、大臣経験者を守るためである。
 報道される内容から、これほど疑問を感じる事件は少ない。検察発表でもないことが、次々と報じられることに、違和感を覚える向きも少なくないのではないだろうか。もし、事件や報道がコントロールされているのなら、民主主義国家としての自殺行為である。》

▼西岡参院議運委員長「検事総長の証人喚問を考えたい」
http://www.asahi.com/politics/update/0310/TKY200903100347.html
民主党西岡武夫参院議院運営委員長は10日の議運委理事会で、同党の小沢代表秘書が逮捕された西松建設の違法献金事件に関連し、「党執行部と相談したうえで(樋渡利秋)検事総長の証人喚問を考えたい」と語った。
 理事会で西岡氏は、小沢氏や秘書らをめぐる報道について「検察当局のリーク(情報漏出)は目に余り、世論操作が行われている」と理由を説明。与党側は疑問を呈した。喚問実現の可能性は低いが、政府・与党は「発言自体が司法捜査に対する政治圧力」とみて反発している。
 西岡氏の発言は、捜査に関する公式発表より先行する報道自体を牽制(けんせい)する狙いもありそう。西岡氏は昨年、政府の国会同意人事の内容が事前に報じられた際、政府が既成事実化を図っているとして提示を拒む強硬姿勢を取った。
 河村官房長官は10日の記者会見で「今回の事件の捜査処理など検察活動に対し、検察官を証人として国会に出頭させることは、検察官の独立性とか公正性の保持という観点から考えると問題がある」と批判。自民党の鈴木政二参院国対委員長も同日、「ありえない話。こんな発言が出てくること自体、何か意図を感じる」と述べた。》

▼荷が重すぎた漆間副長官…与党内からも「辞任」の声
http://www.zakzak.co.jp/top/200903/t2009031033_all.html
《「自民党議員に波及する可能性はない」−。西松建設事件をめぐる発言で、大失態を犯した警察庁出身の漆間巌官房副長官(63)。9日の釈明会見では自発的辞任を否定したが、野党ばかりか政府・与党内からも「自ら辞めるべきだ」との声が噴出している。いったい、なぜなのか?
 「特定の政党のことを述べた記憶はない。(報道との差異は)記者の記憶と私の記憶、どちらが正しいかということだ。(進退は)任命権者に従う」
 9日、首相官邸で記者会見した漆間氏はこう釈明し、自発的な辞任を否定した。
 麻生太郎首相も同日、「(河村建夫官房長官から厳重注意した。それ以上の処分を考えているわけではない」と述べ、現状では更迭する考えはないことを明らかにした。
 ただ、政府・与党内には「一刻も早く辞めろ」という声が噴出している。
 自民党中谷元・元防衛庁長官は同日夜、都内のホテルであいさつし、「国会の予算審議に障害になるような人にはお辞めいただいて、1日も早く予算を成立させないといけない」と要求。
 自民党幹部も「歴代最低の官房副長官といってもいい。これを機会に辞めてもらうべき」と憤り、その理由についてこう語る。
 「麻生首相は官邸の情報管理強化を漆間氏に期待していたと思うが、まるで実績をあげていない。ただ、何より問題なのは、本来の仕事である週2回の事務次官等会議を仕切れず、各省庁の官僚が好き放題やっていることだ。これでは、どんな政権でももたない」
 漆間氏は、出身は大分県としているものの、警視庁警察官の子として東京で生まれ育ち、兄も警察官僚という警察一家。趣味はピアノ演奏で、「ショパンは玄人はだしで、演奏を聴いた人も多い」(警察庁関係者)という。
 東大法学部卒業後、1969年に警察庁入庁。主に外事畑を歩き、2004年8月から07年8月まで警察庁長官を務めた。退官後は財団法人交通事故総合分析センター理事長に天下り、08年9月に麻生内閣発足とともに官房副長官に起用された。
 警察庁からは実に32年ぶりの起用だが、自民党中堅議員は「漆間氏は安倍晋三元首相のかけ声のもと、北朝鮮による拉致問題を扱ってきた。警察庁長官になれたのも、3年の“長期政権”を築けたのも安倍氏がバックにいたからだ。官房副長官就任も、麻生首相の盟友である安倍氏が強く求めたといわれている。だから、首相としても簡単に漆間氏を切れないのだろう」と話す。
 かつては「スーパー官僚」「影の総理」とまで言われた官僚トップが就任してきた官房副長官職だけに、荷が重すぎたということか。》

▼「自民党は捜査なし」発言のウラに因縁対決
http://gendai.net/?m=view&c=010&no=21949
《漆間官房副長官の「自民党へは捜査ナシ」のオフレコ発言のウラには民主党との間に“ 因縁対決”があった。警察の裏金問題が騒がれた04〜05年、民主党がチクチク攻撃した際の警察庁長官が漆間氏だった。さらに05年、宮城県の浅野知事(当時)による県警の捜査報償費凍結を漆間氏が批判した際にも民主党との間で悶着があった。苦々しく思っているのは間違いない。》

▼「私の不徳、衆院選控え申し訳ない」と小沢氏 党内から進退問う声なし
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090310/stt0903101331012-n1.htm
民主党小沢一郎代表は10日午前、党本部で開かれた役員会と常任幹事会に出席し、自身の公設秘書が逮捕された政治資金規正法違反事件を陳謝するとともに、秘書と自らの潔白を強調。そのうえで、引き続き代表として党運営に当たる考えを表明した。出席者から進退を問う声は出なかった。同党は今後、小沢氏のもとで結束していく方針。ただ、東京地検特捜部の捜査の進展次第で、代表交代論が再び噴出する可能性もある。
 小沢氏は冒頭のあいさつで、「仲間のみなさん、国民のみなさん、期待をしていただいているみなさんに、多大なご迷惑をおかけした。私の不徳の致すところであり、衆院選を控え、大変申し訳ない」と陳謝した。
 そのうえで、「議会制民主主義の実現には、政権交代しかない。国民サイドに立って行動し、政治生命をかけて、大目標に向かって私の主張を続けさせていただきたい」と、代表を続ける意向を示した。
 事件に関しては、「事務的な処理の問題だ。政治資金規正法通りきちんとやっており、一点の曇りもない」と、違法性がないとの認識を改めて強調した。
 常任幹事会では、鳩山由紀夫幹事長が「党の結束が一番大事だ。小沢氏の思いが国民に伝わるように頑張っていきたい」と表明した。
 もっとも、FNN(フジニュースネットワーク)が7、8両日に行った合同世論調査で、小沢氏が辞任すべきだとの回答は47・4%となったほか、民主党のイメージが悪化したとの受け止めは50・9%に上り、政党支持率自民党に逆転された。報道各社の世論調査でも、民主党の支持率は下落しており、党内で「小沢氏が代表のままでは衆院選を戦えない」との声がくすぶっている。
 このため、秘書が起訴されるなど、東京地検の捜査が新たな展開を迎えた段階で、小沢氏の交代論に火がつく可能性がある。二階俊博経産相側に対する西松建設献金疑惑で、二階氏が閣僚を辞任する事態になり、辞任論が小沢氏に飛び火することも想定される。》

▼小沢代表の発言要旨 巨額献金事件で
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009031001000443.html
《一、このたびの問題は私の不徳の致すところだ。選挙を控え、仲間の皆さん、国民の皆さん、政権交代に期待していただいている皆さんに多大な迷惑をおかけし、おわびを申し上げたい。
 一、政治資金規正法通りにきちんと(処理を)やっている。秘書の逮捕にはびっくりした。いろいろな団体も政治団体をつくって(献金を)通常行っており、私どもとしては(西松建設本体ではなく)政治団体だから、政治団体の報告をした。
 一、「今の政治を変える」「官から民へ」が政治生命を懸ける大目標の1つで、本当の議会制民主主義の確立の実現、官僚政治から国民本位の政治への転換を実現していきたい。そのためには、政権交代しかない。
 一、私の行動、思考のすべてで理解をいただきたい。何がなんでも国民サイドに立って、私の主張を続けさせてほしい。責任を果たしていきたい。》