西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.16

▼違法献金:二階氏側、週内立件へ 西松建設前社長自ら窓口
http://mainichi.jp/select/today/news/20090309k0000m040089000c.html
《準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)の違法献金事件で、前社長の国沢幹雄容疑者(70)が自ら二階俊博経済産業相側の窓口役になり、要望を聞いていたことが関係者への取材で分かった。国沢容疑者は東京地検特捜部に「二階氏側に年1〜2回、現金を渡していた」と供述しているとみられ、特捜部は今週前半にも政治資金規正法違反の疑いで二階氏側の担当者らを立件する方針を固めた模様だ。
 西松建設では、公共工事受注に影響力を持つ与野党の有力政治家ごとに担当幹部を配置し、議員側を訪問したり、飲食を共にするなどして、献金やパーティー券購入の要望を聞き取っていたことが判明している。
 同社関係者によると、二階事務所との窓口役は国沢容疑者の前任の社長が担当していた。国沢容疑者が二階氏と同じ中央大出身だったこともあり、国沢容疑者に引き継がれた。国沢容疑者も二階氏との関係を特に重視していたという。
 西松建設のダミーとされる「新政治問題研究会」など二つの政治団体は04〜06年、二階派政治団体「新しい波」のパーティー券計約830万円分を購入している。金額は小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」への献金1400万円に次いで多く、特捜部は二階氏側との密接な関係に大きな関心を寄せている模様だ。
 二階氏は6日の参院予算委員会で、国沢容疑者と面識があることは認めながら「政治資金規正法に基づいて適切な処理をしていると信じている」とし、2団体の代表者については「面識の記憶はない」と答えている。》

▼「小沢代表辞任を」57% 朝日新聞緊急世論調査
http://www.asahi.com/politics/update/0308/TKY200903080126.html
朝日新聞社が7、8の両日実施した全国緊急世論調査(電話)によると、西松建設の違法献金問題で、小沢民主党代表の説明に「納得できない」が77%、代表を「辞める方がよい」57%と、小沢氏に厳しい見方が示された。「いま投票するとしたら」として聞いた衆院比例区の投票先では、民主は36%と前回2月19、20日調査の42%から減少した。自民は24%(前回22%)だった。
 麻生内閣の支持率は14%(同13%)と極めて低い状態が続き、反転の兆しは見えていない。不支持率は70%(同75%)だった。
 衆院比例区の投票先は、麻生内閣発足後、自民がじわじわと下げたのに対し、民主は昨年11月以降ほぼ順調に伸ばしてきた。今回、民主は36%に下がったとはいえ、昨年12月時点と同じ水準で、自民と比べてかなりの優位をなお維持している。
 自民中心の政権と民主中心の政権のどちらがよいかでも、「自民中心」24%に対し「民主中心」が45%と上回っている。政党支持率は自民22%(同25%)、民主22%(同26%)など。自民、民主ともやや下げ、無党派層が49%(同43%)に達した。
 小沢代表は公設秘書が政治資金規正法違反の容疑で逮捕されたことを受けて、「企業からの献金とは認識していなかった。やましいことはない」と述べた。この説明に「納得できる」とする人は12%しかいなかった。民主支持層でも「納得できる」は28%にとどまり、「納得できない」が60%を占めた。他の政党支持層や無党派層では「納得できる」は1割以下とさらに厳しくみている。
 民主支持層は小沢氏の進退については「続ける方がよい」が49%で、「辞める方がよい」40%をやや上回った。だが、無党派層で「続ける」23%、「辞める」57%となるなど、全体では「続ける」は26%にとどまり、辞任論の57%が圧倒した。 》

無党派層、民主離れ 朝日新聞緊急世論調査
http://www.asahi.com/politics/update/0308/TKY200903080127.html
朝日新聞社の全国緊急世論調査で、衆院比例区の投票先として民主と答えた人が36%に減った。2月の2回の調査ではいずれも42%と、一昨年の参院選以降で最高に達していた。今回減った背景には、無党派層の一部が民主離れを起こしたことがある。民主支持層では9割以上が民主に投票するとしているのとは対照的だ。
 無党派層は全体の49%を占め、麻生内閣発足後では、一番大きくなっている。無党派層で投票先を民主とした人は今回27%。前回調査(2月19、20日)で38%だったのと比べると大幅減だ。数字の上では、これが全体の減少理由の大部分を占める。
 ただ、無党派層で自民に投票するという人は10%(前回9%)にとどまる。民主から自民へ、という流れがあるわけではなく、民主優位の状況は変わっていない。
 小沢代表の政治資金をめぐる問題で民主党の印象が「悪くなった」という人は40%で、「変わらない」は56%。イメージダウンになったことは否定できない。「悪くなった」人でみると、投票先は民主30%、自民29%だった。
 今回の調査で数字がもっとも大きく動いたのは、麻生首相と小沢代表のどちらが首相にふさわしいかの質問だった。小沢代表は32%(同45%)と大きく減らし、麻生首相は22%(同19%)でやや持ち直した。無党派層の小沢氏支持は前回の42%から24%に急減している。無党派層の離反は、民主党より小沢氏により激しいようだ。 》

▼小沢代表「辞任を」53%、8割「説明納得できず」読売調査
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090308-OYT1T00794.htm
民主党の小沢代表の資金管理団体陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件を受け、小沢氏が党代表を辞任すべきだと思う人は53%に上り、その必要はないと思う人の36%を大きく上回っていることが、読売新聞社の全国世論調査(6〜8日実施、電話方式)でわかった。
 民主党支持率は23・8%と前回から4・5ポイント下落した。一方、麻生内閣支持率は17・4%(前回19・7%)と続落し、自民党支持率も24・1%(同26・8%)に落ちた。小沢民主党への有権者の視線は一転して厳しくなったが、政府・与党も反転攻勢のきっかけはつかめていないようだ。
 小沢氏は事件について「献金は適法に処理している。何らやましいことはない」などと説明している。これに「納得できる」という人は12%に過ぎず、「納得できない」は81%に達した。民主支持層に限っても「納得できない」は66%を占めた。進退についても、民主支持層の37%が「辞任すべきだ」と答えた。
 「麻生首相と小沢代表のどちらが首相にふさわしいか」では、小沢氏を挙げた人は35%(同40%)に減った。麻生氏は26%(同24%)に微増したが、進退が問われる小沢氏を今回も下回った。どちらとも答えなかった人は38%に上り、「両氏ともに選べない」と考える有権者が最も多くなった。
 定額給付金などの財源を確保する2008年度第2次補正予算関連法成立など、政府・与党は景気対策で前進を見せたものの、内閣不支持率は74・8%(同72・4%)とさらに悪化した。2月下旬の麻生首相オバマ大統領との日米首脳会談についても、「評価しない」59%が「評価する」33%を大きく上回った。
 政党支持率は、前回は民主が自民を上回ったが、民主の下落幅が大きく、今回はわずかだが自民に逆転された。無党派層は42・6%(同35・7%)に急増した。
 次期衆院比例選での投票先は民主34%が自民24%を上回った。ただ、民主は前回40%から後退し、自民も前回26%を下回った。衆院解散・総選挙は「すぐに行うべきだ」48%、「急ぐ必要はない」45%だった。》

▼民主「敵失」でも内閣支持率低迷…首相の資質に疑問根強く
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090308-OYT1T00844.htm
《読売新聞世論調査では、麻生内閣の支持率は17・4%と約2ポイント低下し、低迷に歯止めをかけられなかった。》

西松事件受け小沢代表辞任求める声高まる−週末の各社世論調査
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=ajVDHG4WdZqM&refer=jp_japan
西松建設献金事件を受けて続投の意向を表明している民主党小沢一郎代表に対し辞任を求める声が高まっていることが週末の各社の世論調査で分かった。
  共同通信が7、8の両日に行った電話世論調査によると、小沢氏は「代表を辞めた方がよい」が61.1%と続投支持の28.9%を上回った。また、公設秘書の逮捕を巡る小沢氏の説明について78.4%が「納得できなかった」と答え、「納得できた」は12.4%だった。政党支持率は自民が28.6%となり、民主の27.4%を逆転した。
  これを受けた麻生内閣の支持率は16.0%と先月の前回調査から 2.6ポイント微増。不支持率は70.8%だったという。
  毎日新聞が6、7の両日に行った電話世論調査では小沢氏が「辞めるべきだ」が57%で、「辞める必要はない」の33%を上回った。小沢氏の説明も「納得できない」79%、「納得できる」12%となり、国民が厳しい評価を下した。政党支持率民主党が先月の調査に比べ7ポイント減の22%となり、2ポイント増の自民党と同率になった。
  麻生内閣の支持率は前回調査から5ポイント増加し16%と発足以来初めて上昇した。不支持率は7ポイント減の66%。 》

▼小沢代表辞任、61%が求める 説明納得せず78%
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030801000284.html
共同通信社が7、8両日に実施した全国電世論調査で、西松建設の巨額献金事件をめぐり民主党小沢一郎代表が続投の意向を表明したことに対し「代表を辞めた方がよい」との回答が61・1%と続投支持の28・9%を上回った。公設秘書の逮捕を受けた小沢氏の説明を78・4%が「納得できなかった」と答え、「納得できた」は12・4%。麻生内閣の支持率は16・0%と先月17、18両日の前回調査から2・6ポイント微増し、不支持率は70・8%だった。
 国民が「政治とカネ」の問題に厳しい認識を示し、上り調子だった民主党に厳しい結果となった。一方、麻生内閣への期待も広がらず、困難な政権運営が続きそうだ。
 麻生太郎首相がいつまで政権を担当するのが望ましいかについては「すぐ辞めるべきだ」が26・8%。「2009年度予算が成立するまで」が32・3%、「通常国会が終わる6月ごろ」は23・4%で、計82・5%が今国会閉会後までの退陣を求めた。
 望ましい衆院解散・総選挙の時期は「今すぐ」26・7%、「通常国会が終わる6月ごろ」45・6%。「9月の任期満了」は21・2%だった。
 政権の枠組みでは「民主党中心の政権」が望ましいとの回答が前回より9・9ポイント下がったものの43・5%で「自民党中心」の31・6%をリード。
 麻生首相と小沢氏の「どちらが首相にふさわしいか」は、麻生氏が前回比5・2ポイント増の25・6%。小沢氏は12・8ポイント減ったが33・6%と麻生氏より優位に立っている。
 政党支持率は、自民が28・6%で民主の27・4%を逆転した。自民が上位になったのは昨年12月の調査以来。ただ衆院選比例代表の投票先は民主33・9%で、自民の26・7%を上回った。》

毎日新聞世論調査:やまぬ「麻生降ろし」 内閣、自民支持率伸び悩み
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090308ddm002010113000c.html
《6、7日の毎日新聞調査では、民主党の支持率、小沢一郎代表の評価が急落する一方、麻生内閣自民党の支持率も伸び悩んだ。調査結果に一定の評価を示した自民党執行部に対し、中堅・若手には「小沢氏への批判が麻生太郎首相に上乗せされていない」と失望感が漂う。双方の温度差は一段と広がり、「麻生降ろし」に歯止めがかかっていない。》

▼漆間官房副長官、民主が国会で追及へ 「自民には及ばぬ」発言
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090308AT3S0800P08032009.html
民主党鳩山由紀夫幹事長は8日、西松建設の巨額献金事件が自民党には及ばないと発言した政府高官が漆間巌官房副長官と判明したことについて「大いに問題がある。検察と内閣が通じ合っていたと思わざるを得ない」と述べ、国会で厳しく追及する考えを示した。都内で記者団の質問に答えた。
 鳩山氏は「隠ぺい工作としか思えない」と不快感を示した。一方で「いたずらに検察批判や国策捜査とは言うつもりはない」とも強調した。》

▼漆間官房副長官:身内からも更迭論 「自民波及せず」発言
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090309k0000m010067000c.html
河村建夫官房長官が8日、「政府高官」は漆間巌官房副長官だと明らかにしたのは、参院予算委員会でこの問題を追及する構えでいる民主党を前に、政府側から発言者を明らかにして早期の事態収拾を図る狙いがある。だが民主党など野党が反発を強めているのに加えて、身内の政府・与党内からも漆間氏の更迭論が出ている。麻生太郎首相は苦しい判断を迫られそうだ。
 首相は7日に河村氏と協議のうえ、発言した政府高官は漆間氏だと公表すると決めた。その際、民主党が漆間氏の国会への参考人招致を求めれば応じる方針も確認した。首相官邸サイドは「発言は一般論で、実際に捜査に影響を及ぼしていない」との説明で乗り切れると見ている。官房副長官は各省との調整能力が期待され、旧厚生省、旧自治省などのOBが起用されてきた。しかし、首相は北朝鮮問題などで信頼を置く警察庁出身の漆間氏をあえて肝いりで起用しただけに、更迭は避けたいとの思いもある。
 だが、民主党鳩山由紀夫幹事長は8日、記者団に「内閣のど真ん中にいる元警察庁長官が話したという事実は大変重い」と指摘。「内閣のど真ん中と検察の間で会話のやりとりがあったとしか思えない。『一般論だ』と言っても、一般論でそのような話が生じるわけがない」と、追及する姿勢を強めている。
 政府・与党内でも「参院予算委員会での審議に影響が出る前に、漆間氏を更迭すべきだ」との声が出ている。与党幹部は「首相が9日にもスパッと更迭すべきだと思う。そうすれば素早い対応をしたことにもなる」と語る。政府・与党内から更迭論が出る裏には、首相周辺が「漆間さんは大した仕事もしていない。この際、代えた方がいい」と語るように、事務方トップとしての漆間氏の能力に疑問符がついていることもある。
 漆間氏は9日に定例記者会見などで発言の真意を説明する意向だが、説明次第では、さらに更迭論が高まるとみられる。》

▼漆間氏実名公表の官房長官「不適切な発言、厳重に注意」
http://www.asahi.com/politics/update/0308/TKY200903080094.html
《河村官房長官は8日のフジテレビとNHKの番組で、西松建設の違法献金事件を巡り「自民党側は立件できない」と発言した政府高官が、官僚トップの漆間(うるま)巌官房副長官であることを明らかにした。河村氏は、漆間氏が元警察庁長官で特に誤解を招きやすいことから「極めて不適切な発言で厳重に注意した」と述べた。
 実名公表の理由について、河村氏は記者団に「オフレコ懇談といえども、話が出た以上は、説明責任を果たさなくてはいけない」と説明。麻生首相も7日に「(捜査情報に基づいた発言は)あり得べきことではないから、はっきりしたほうがいい」と了承したという。
 河村氏によると、漆間氏から「一般論を話した。断定的に捜査の趨勢(すうせい)を語ったものではない。検察の情報を持って言ったのでは断じてない」との報告を受け、公の場での説明を求めたという。漆間氏は9日の定例記者会見で真意を説明する。
 民主党鳩山由紀夫幹事長は「漆間氏は元警察庁長官で一番情報が入りやすい。検察と内閣が通じ合っていたと思わざるを得ない」と批判。同党は9日の参院予算委員会で政府を追及する。 》