揺れる北朝鮮

北朝鮮、ミサイル発射の可能性=核搭載技術も取得か−米情報首脳
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009031100174
《ブレア米国家情報長官は10日の上院軍事委員会で、北朝鮮が発射準備を進めている弾道ミサイルの性能について「米本土にも到達する恐れがある」との懸念を示すとともに、北朝鮮がミサイルを発射する可能性があるとの認識を初めて示した。
 ブレア長官は、北朝鮮が「人工衛星」を打ち上げると主張していることについて、技術的には大陸間弾道ミサイルと大差はないと指摘。三段式の多段ロケットを打ち上げる技術を有している場合、アラスカやハワイだけでなく、米本土にまで到達する恐れがあると述べた。さらに、「北朝鮮が衛星と称するロケットを打ち上げる意図はある」との分析を明らかにした。
 一方、メイプルズ国防情報局長は同委員会で、北朝鮮弾道ミサイルについて、十分な性能試験を省いたまま、開発を進めていると述べた。
 また、提出した書面で、北朝鮮が複数の核兵器保有している可能性を指摘。さらに核弾頭を弾道ミサイルに搭載する技術を持っているかもしれないとみていることを明らかにした。また、化学兵器を製造できる能力があるのと見方も示した。》

▼発射確認で緊急安保理北朝鮮ミサイルで国連大使
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009031101000168.html
《高須幸雄国連大使は10日、記者会見し、北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射を準備している問題について、発射が確認された段階で、国連安全保障理事会の議長に対し緊急会合の招集を要請すると述べた。日本は今年から安保理非常任理事国で、緊急会合を要請した場合、一両日中に開催されることになる。
 大使は、ミサイルが発射されれば、日本は「直接の脅威を受けるため、ほかの国がどうであろうと当然、安保理に早急の行動を求める」と指摘。北朝鮮は「人工衛星」を打ち上げると主張しているが、衛星だったとしてもミサイル開発と同じ技術が必要で「(弾道ミサイル開発を禁じた)安保理決議違反に当たる」と強調した。
 また、この問題では安保理常任理事国の米国、中国、ロシアなどと情報交換を行っているとしたが、北朝鮮への追加制裁の議論については時期尚早とした。》

▼ミサイル発射を意図と分析 北朝鮮で米国家情報長官
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009031001001064.html
《ブレア米国家情報長官は10日の上院軍事委員会の公聴会で、北朝鮮が「人工衛星」としている長距離弾道ミサイルについて「発射を意図していると思われる」と証言した。発射時期の見通しは示さなかった。北朝鮮が実際に弾道ミサイルを発射する可能性があるとオバマ政権高官が公の場で明確に認めたのは初めて。
 また国防情報局(DIA)のメイプルズ局長は公聴会に提出した書面で、北朝鮮は「核弾頭と弾道ミサイルをうまく一体化させられるかもしれない」と証言し、小型化した核兵器を弾頭部分に装着できる技術力を保有している可能性があるとの見方を示した。
 書面は、昨年8月に脳卒中を起こしたと中央情報局(CIA)がみている金正日総書記の後継問題については、短期的には権力の委譲が「円滑に進むとみられる」と分析。しかし「主要な後継候補やその出身母体の間で権力争いが展開され、長期的には問題をはらんでいる」と述べた。》

北朝鮮ミサイル 首相「日本上空飛ぶ確率、極めて高い」
http://www.asahi.com/politics/update/0310/TKY200903100362.html
麻生首相は10日、北朝鮮による弾道ミサイル発射の動きについて「ロケットと言おうと何と言おうと、日本に、上空をいきなり飛んでくる確率、極めて高い」と述べ、ミサイルが日本上空を飛ぶ可能性が高いとの見方を示した。その根拠には触れなかった。
 首相官邸で記者団が「北朝鮮人工衛星の名を借りたミサイルの発射をちらつかせるなど強硬姿勢を崩していない。そういう現状を踏まえ、拉致被害者救出の道筋を聞かせて下さい」とただした際、「拉致もミサイルも日本にとって大きな主権の侵害」と指摘した後に答えた。
 ミサイルについて北朝鮮朝鮮人民軍総参謀部は「平和的な衛星」との報道官声明を発表しているが、どこに向けて発射するのかは明確になっていない。首相は2日、「直接(日本に)被害が及ぶのであれば、自衛隊法で対応できる」と述べ、日本に飛来する恐れがあれば、迎撃対象となるとの認識を示している。
 首相は10日、北朝鮮のミサイル発射に関連し、人工衛星の発射であっても「(国連)安保理の決議に違反していることははっきりしている」とも述べた。 》

北朝鮮核兵器小型化に成功か 米情報機関が指摘
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090311/kor0903110838001-n1.htm
《米国防情報局(DIA)のメープルズ局長は10日、上院軍事委員会に提出した書面で、北朝鮮が「核弾頭と弾道ミサイルを成功裏に一体化させられるかもしれない」として、弾道ミサイルに搭載可能な核弾頭の小型化技術獲得に成功した可能性があるとの見方を示した。
 DIAは北朝鮮弾道ミサイルへの搭載を進めるため、小型核弾頭の研究を進めているとみてきた。
 昨年8月に脳卒中を起こしたとみられている金正日総書記の容体に関しては、ほぼ回復しているようにみえると分析した。そのうえで、金総書記が急死した場合、短期的には大混乱はおきずに「権力委譲は平穏に進む」との見通しを表明した。ただ、北朝鮮は1人の権力者によって支配されてきたため、「長期的には実力者間の権力争いで問題が大きくなっていく」と予測した。
 また、ブレア国家情報長官は10日の上院軍事委員会公聴会で証言し、北朝鮮が「人工衛星」と称して長距離弾道ミサイルを発射するとの見通しを示した。長官は「(衛星打ち上げと)大陸間弾道ミサイルに使われる技術は区別がつかない」と述べ、北朝鮮が衛星打ち上げと主張しても、実際には長距離弾道ミサイルテポドン2号の打ち上げとの見方を示した。
 そのうえで、3段式のミサイルの場合、成功すればハワイやアラスカだけでなくう米本土まで到達が可能になると指摘した。
 一方、ブレア長官はイランの核開発に関しては、イランが高濃縮ウランの製造を開始すれば、最短で2010年から2015年の間には核兵器生産に必要な量の製造が可能との見方を示した。》