西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.28

▼平田財務副大臣が辞任 株売却で規範抵触 麻生政権に痛手
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090326AT3S2602826032009.html
《在任中の株式売買の自粛などを定める大臣規範に抵触して保有株式を大量売却していた自民党平田耕一財務副大臣は26日、国会審議に影響を与えた責任を取り辞表を提出し、麻生太郎首相が受理した。麻生内閣での副大臣の辞任は初めて。来年度予算案審議中の副大臣の辞任は、経済政策に力点を置く麻生政権にとって大きな痛手となりそうだ。
 首相は任命責任について首相官邸で記者団に「任命した後に起きた事実だが、任命したのは私なので責任は私にある」と語った。
 平田氏は辞表提出後、財務省で記者会見し「国会の審議が滞ると国民に多大な迷惑をかけることになる。それは私の本意ではない」と辞任理由を説明した。大臣規範への抵触については「微妙と思っている」と述べるにとどめた。》

▼平田財務副大臣保有株を信託せず売却 大臣規範に抵触
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090326AT1G2503L25032009.html
自民党衆院議員、平田耕一財務副大臣(60)=比例東海ブロック=が今月、証券市場を通さない市場外取引で、ジャスダック上場の石こうボードメーカー「チヨダウーテ」(三重県四日市市)の大量の株を市場の倍近い価格で売却していたことが、25日分かった。売却額は6億円を超える。在任中の株式売買自粛や保有株式の信託を求めた「大臣規範」に抵触する。
 平田副大臣は「やむを得ない事情から信託できずにいた株式で、内閣府に届け出たうえで売却した」と説明しているが、規範には届け出による特例規定はない。》

▼違法献金:家賃遅れ、西松に連絡 二階氏側事務所費
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090327k0000m040159000c.html
《準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)が二階俊博経済産業相の関連政治団体「関西新風会」(大阪市)の事務所費を補てんしていたとされる問題で、関西新風会にマンションの一室を貸していた東京都内の設計会社が、二階氏側からの家賃支払いが遅れた際に西松建設総務部に連絡していたことが、関係者の話で分かった。連絡を受けた西松建設は、社員らの名義を使って二階氏が代表を務める自民党和歌山県第3選挙区支部に家賃相当分を献金して穴埋めしたという。
 また、設計会社がこのマンションの部屋を購入・改装した際の費用が総額約4000万円に上り、西松建設が設計会社にその分を融資したとみられることも関係者への取材で判明。西松側が関西新風会の事務所維持のためにさまざまな便宜を図っていた疑惑が浮かび上がった。
 関係者によると、06年に関西新風会からの家賃の入金が延滞した際、設計会社側は当時の西松建設総務部長(67)に入金の遅れを連絡したという。西松総務部が調べたところ、第3選挙区支部への送金が2年分行われていなかったことが判明したため、総務部長は二階氏の関係者に連絡したうえで、07年と08年に社員やその家族計60人の名義で300万円ずつ同選挙区支部に送金したという。
 設計会社関係者は「二階氏側と西松に付き合いがあるのは知っていたので、筋を通そうと念のため西松に報告していた。入金が遅れた時は西松側の耳に入れておかないと大変なことになる」と説明しながらも、献金による二階氏側への補てんについては、「分からない」と話している。》

▼二階氏側への西松“偽名献金” 事務所費の穴埋めか
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090326/crm0903262314032-n1.htm
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」の政治資金規正法違反事件にからみ、西松建設二階俊博経済産業相側に社員の個人献金を装って企業献金していたとされる疑惑で、この“偽名献金”が二階氏の関連政治団体の事務所費を穴埋めするための資金提供だった疑いの強いことが26日、西松関係者らの話で分かった。
 事務所は西松の関係会社が貸与していたことも判明。偽名献金について、東京地検特捜部は政治資金規正法違反の疑いがあるとみて捜査しているもようだ。
 西松関係者によると、問題の政治団体は「関西新風会」で、二階氏の実弟が実質的に運営しているとされる。西松の関係会社は西松OBが歴代、社長を務める建設コンサルタント会社「オーエーエンジニアリング(OAE)」。特捜部は昨年11月、西松の外為法違反容疑の関係先としてOAEを家宅捜索した。
 OAEは平成11年末、西松から約4000万円の融資を受け、大阪市のマンションを購入。直後から関西新風会に年間約280万円で事務所として貸している。
 西松は、二階氏が代表を務める「自民党和歌山県第3選挙区支部」の口座に社員や家族ら計60人の名義を無断で使い、年間300万円を送金していたが、振り込み手続きは西松本社の総務部幹部らが行っていたことがすでに明らかになっている。特捜部は西松が事務所費を穴埋めし、二階氏側に事務所を事実上、無償貸与していた疑いがあるとみているもようだ。》

▼二階経産相側に事務所提供=西松建設、賃料肩代わりか−地検が資料押収
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009032601013
西松建設(東京都港区)が二階俊博経済産業相政治団体「関西新風会」(大阪市)に、関連する設計会社が購入した同市内のマンションを実質的に無償提供した疑いのあることが26日、複数の関係者の話で分かった。政治資金規正法は、政党や政党の政治資金団体を除く政治団体に企業から寄付を受けることを禁じている。東京地検特捜部も同様の事実を把握。既に設計会社から資料を押収、捜査している。
 西松関係者によると、同社は約10年前、同社OBが社長を務める設計会社(東京都港区)に資金を融資した上で、大阪市のマンション1室を約4000万円で購入させた。その後、設計会社が関西新風会と年間二百数十万円の賃貸契約を結んだという。
 別の関係者の話では、西松建設は2006年と07年、社員や家族の名義を使い、二階経産相が代表の自民党和歌山県第3選挙区支部に年間計300万円を献金。1人当たりの献金額は収支報告書に氏名を記載する必要がない5万円とした。
 政治資金収支報告書によると、第3選挙区支部からは06年と07年、政治団体二階俊博新風会」(和歌山県御坊市)に2400万円と1600万円、同会から関西新風会に約740万円と約985万円が寄付されていた。
 この中に西松からの300万円分が含まれていたとみられ、同社が実質的に賃貸料を肩代わりしていた疑いがある。
 同支部は収支報告書にこの300万円分を個人からの寄付の「その他」欄に記載しており、他人名義の献金受領や虚偽記入に問われる可能性もある。
 二階経産相は26日、報道陣に「契約した家賃を支払っており、事務所を提供されているという認識は全くない。規正法に基づいた対応をしていると認識している」と述べた。》

▼事務所を提供されている認識はない〜二階氏
http://www.ntv.co.jp/news/131826.html
《「西松建設」の違法献金事件に絡み、西松建設の関連会社が二階経産相側に事務所としてマンション1室を購入し、貸していた問題で、二階経産相は26日午前、記者団に対し、「事務所を提供されている認識はない」と述べた。
 二階経産相は「事実関係等については、色々な政治団体がありますから、それに問い合わせをしているところ。そうした事実はありません」と述べた。また、西松建設側が、個人献金を装って寄付をし、家賃分を肩代わりしていたとされる件については、「政治資金規正法に基づいた対応をしている」と述べ、違法性はないとの考えを示した。その上で、閣僚を辞任するつもりは全くないと話した。》

▼「家賃補填の認識はない」事務所提供問題で二階経産相
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090326-OYT1T00579.htm
西松建設側が二階経産相の関連政治団体「関西新風会」に対し、事務所を事実上無償提供したとみられる問題で、二階経産相は26日午前、経産省で記者団の取材に応じ、「事実関係について、各政治団体に問い合わせをしているところだ。家賃の補填(ほてん)ということは、私の方には全く認識がない」と説明した。
 各政治団体の収支については「政治資金規正法に基づき、きちんと対応している」と話した。
 関西新風会の家賃については、「(西松側に)支払っているのは事実だ。提供されているとは認識していない」とし、「関西新風会の事務所へは何回か行ったことがある。みんなで協力してやっており、弟もその1人だ」と話した。》

▼二階氏側に西松建設が事務所提供、家賃分を献金…地検捜査
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090326-OYT1T00021.htm
《準大手ゼネコン「西松建設」側が二階俊博経済産業相の関連政治団体に対し、大阪市内のマンションの一室を事務所として提供する一方、その家賃分を補填(ほてん)する目的で、二階経産相が代表を務める政党支部に個人献金を偽装して年間300万円を送金していたことが、関係者の話で分かった。
 西松側の二階経産相側に対する事実上の事務所の無償提供の疑いがある。こうした状況は政治資金収支報告書に反映されておらず、同様の事実を把握している東京地検特捜部は、政治資金規正法違反の疑いがあるとみて調べている。
 この関連政治団体は、関西新風会。複数の関係者によると、二階経産相実弟が実質的に運営している。
 西松建設関係者によると、同社は1999年ごろ、二階経産相実弟から事務所提供の依頼を受け、関係設計会社(東京・港区)に指示して、大阪市内の新築マンションの一室を購入させた。その後、関係設計会社と関西新風会が年間約280万円でこの部屋を賃貸する契約を結び、先月まで関西新風会が使用していた。
 一方、西松建設は家賃分を補填するため、二階経産相が代表を務める政党支部に個人献金の形で資金提供することにした。少なくとも2006年以降、同社は自民党和歌山県第3選挙区支部の口座に、社員や家族の名義で毎年300万円を銀行のATM(現金自動預け払い機)から振り込んでいた。計60人の社員らが無断で名前を使われ、振り込み手続きは同社の総務部幹部らが行っていた。
 06、07年の政治資金収支報告書によると、同支部から政治団体二階俊博新風会」(和歌山県御坊市)に毎年、1600万〜2400万円の寄付があり、二階俊博新風会から関西新風会にも約740万〜約980万円の寄付があった。同支部への300万円はこの寄付に含まれる形で、関西新風会に流れたとみられる。
 関西新風会が西松建設に事務所を無償で提供されていると、政治資金規正法で禁じる企業からの寄付を受けたことになる。また、同支部西松建設から送金された300万円を、収支報告書の個人献金の欄に記入しており、同法が禁じる他人名義の献金の受領や、収支報告書の虚偽記入にあたる可能性がある。
 これらの問題について、二階経産相の事務所は読売新聞に、「各政治団体の政治資金については法に従って収支報告書に適正に記載している」としている。》