西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.13

▼小沢氏愛犬「クロ」開いた扉から自宅外ブラリ
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090306-OHT1T00070.htm
民主党小沢一郎代表(66)の愛犬が5日朝、逃げだそうとした。愛犬はシバ犬2匹のうちの1匹で、名前は「クロ」。午前8時すぎ、30〜40人の報道陣が小沢氏の自宅を取り囲んでいたところ、敷地外にひょっこり現れた。
 秘書逮捕により周囲はピリピリムードの中、クロは自宅の周辺をウロウロ。“主人”の小沢氏が午前8時半ごろに家を出発した後、警備員によって無事連れ戻された。当時、自宅では関係者が慌ただしく出入りしており、どこかの開いた扉から出てきたとみられる。
 愛犬家で知られる小沢氏。かつては飼っていたシバ犬「ちび」を引き連れ、早朝に散歩をしていた。だが、ちびは07年に死去。08年4月からは、シバ犬「クロ」と「チャイ」を飼っていた。ただならぬ様子の小沢氏に、クロは何かを察知したのだろうか。》

▼違法献金:下請け介し小沢氏側へ 年1千万円発注時水増し
http://mainichi.jp/select/today/news/20090306k0000e040081000c.html
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、準大手ゼネコン「西松建設」はOBが設立した二つの政治団体だけでなく、同社の下請けの建設会社を介して小沢氏側に献金していたことが、捜査関係者への取材で分かった。下請け会社への発注の際、工事費を水増しして、その分を献金に充てるケースがあったという。東京地検特捜部は、西松建設が社名を出さない形で小沢氏側に献金するルートを複数確保していたとみて、違法献金の実態解明を進める。
 捜査関係者によると、西松建設は十数年前から小沢氏側に毎年2500万円前後を献金することが慣例化していた。具体的には、約1500万円分を同社OBが設立した二つの政治団体新政治問題研究会」や「未来産業研究会」から、残る約1000万円を下請け会社名義で小沢氏が代表を務める政党支部献金していたという。
 陸山会政治資金収支報告書に虚偽記載したとして逮捕された小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)は、下請け会社名義を含め同社による違法献金の方法をすべて把握していた疑いがあるとみられる。
 一方、西松建設側は前社長、国沢幹雄容疑者(70)が了承したうえで、陸山会と「民主党岩手県連」「民主党岩手県第4区総支部(02年まで自由党岩手県第4区総支部)」の小沢氏関連3団体に分散して献金していた。分散させたのは献金額が突出するのを防ぐためだったとみられる。
 政治資金収支報告書などによると、西松建設関連の2政治団体は解散した06年までの十数年間に計約3億8500万円を与野党議員らに献金。小沢氏側には、2団体のルートと下請け会社分を合わせると同期間で約3億円に上る。》

▼違法献金:「未来研」からは小沢氏側に集中 専用ダミーか
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20090306k0000m040133000c.html
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、準大手ゼネコン「西松建設」OBが代表を務めた二つの政治団体のうち「未来産業研究会」(未来研)の献金先が陸山会など小沢氏関連の三つの政治団体に集中していることが分かった。東京地検特捜部は未来研が小沢氏側への高額献金用に作ったダミーだった疑いがあるとみて、小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)らを追及している。献金の実態を解明するため、小沢氏からも任意で事情聴取する方針。
 西松側が企業献金の隠れみのにしていたとされるのは98年に設立された未来研のほか、95年設立の新政治問題研究会(新政治研)。いずれも同社営業管理部長経験者が退職後、代表に就任し、06年末に解散した。
 政治資金収支報告書などによると、両団体は解散までの十数年間に計約3億8500万円を与野党議員に献金し、約9300万円分のパーティー券を購入した。新政治研は小沢氏を含む与野党議員や地方自治体首長らに幅広く献金していたのに対し、未来研の献金先は▽陸山会民主党岩手県第4区総支部(02年まで自由党岩手県第4区総支部)▽民主党岩手県連の3団体に集中。02年以降でみると、3団体に1400万円以上を献金したが、他の政治家にはパーティー券購入を除き、献金した実績はない。
 捜査関係者によると、西松建設は90年代半ば以降の十数年前から小沢氏側に年2500万円前後を献金するのが慣例化し、総額約3億円に上る。大久保容疑者が小沢氏の秘書になって以降は同社総務部と協議し、どの団体を使って献金を受け取るかなども細かく取り決めていたという。
 特捜部もこうした事実を把握、大久保容疑者が政治家個人への企業献金が全面禁止された00年以降も、西松建設からの違法な献金と認識した上で、政治資金収支報告書に未来研や新政治研からの献金だったと虚偽の記載をしたとみている。》

▼二階氏側も聴取へ 西松に838万パー券 東京地検特捜部、規制法違反容疑
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090306/crm0903060302003-n1.htm
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」が、準大手ゼネコン「西松建設」(東京)から事実上の企業献金を受けていた政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は5日、西松に多額のパーティー券を購入させていた自民党二階俊博経済産業相側の政治団体についても、規正法違反容疑で捜査する方針を固めたもようだ。捜査関係者によると、特捜部は二階氏側が小沢氏側に次ぐ金額だった点を重視。二階氏側の会計責任者らから事情聴取を行う方針とみられ、来週にも特捜部以外から応援を得て検事を増員するという。
 平成16〜18年の間、西松に838万円にのぼるパーティー券を購入させていたのは、二階氏が代表を務める自民党二階派政治団体「新しい波」。二階氏は同日行われた二階派の総会で、全額返還することを明らかにしている。
 政治資金収支報告書によると、15〜18年、小沢氏以外の議員側に対して行われた献金やパーティー券購入の総額が500万円を超えるのは、二階氏側と自民党尾身幸次財務相資金管理団体「幸政会」が700万円、自民党森喜朗元首相の同「春風会」が600万円。これに対して、小沢氏の陸山会が2100万円にのぼり、金額的にも突出していた。
 陸山会の会計責任者で小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)を逮捕した特捜部は、強制捜査に踏み切った理由の一つとして、小沢氏側への献金額が突出している点を挙げた。
 だが、検察関係者によると、特捜部では二階氏側は金額が小沢氏側に及ばないものの、他の自民党議員側より多く、「新政治問題研究会」(新政研)など2つの政治団体が西松のダミーで、パーティー券の購入は事実上西松だったことを認識していた疑いもあると判断したとみられる。》

▼小沢氏側、ダミー団体設立に関与 西松と事前協議
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030501001082.html
西松建設の巨額献金事件で、同社が1995年、ダミーとされる政治団体新政治問題研究会(新政研)」を設立して献金を始めた際、小沢一郎民主党代表側が事前協議の上、了承していたことが5日、関係者の話で分かった。違法献金システムの構築に小沢代表側が関与していたことが明らかになったのは初めて。
 両者は当時、毎年2500万円前後を献金するよう調整していたことが既に判明。東京地検特捜部は、小沢代表側が当初から違法性を認識し、巨額の献金を受け入れていたことを裏付ける事情とみて、引き継ぎを受けた小沢代表の公設第1秘書大久保隆規(おおくぼ・たかのり)容疑者(47)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=から詳しい経緯を確認している。
 95年の改正政治資金規正法施行で、政治家個人への企業献金資金管理団体に限定された。
 関係者によると、この際、西松建設は1社からの献金額突出が表面化しないよう、新政研を迂回させる献金システムへの切り替えを小沢代表側に提案、了承された。大久保容疑者は小沢代表の資金管理団体陸山会」の会計責任者に就任した2000年、前任者からこうしたシステムを引き継いだとしている。
 西松建設はその後、もう1つのダミー団体「未来産業研究会」を設立したが、06年の解散までの3年間の収支報告書によると、献金先は小沢代表側だけだった。》

▼【小沢氏秘書逮捕】浮かび上がる矛盾点 捜査で小沢氏説明と異なる「実態」続々
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090306/crm0903060123001-n1.htm
小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」が準大手ゼネコン「西松建設」(東京)から事実上の企業献金を受けていた政治資金規正法違反事件は、小沢氏が記者会見で潔白を主張したものの、東京地検特捜部の捜査で、その説明と異なる「実態」が次々と浮かび上がっている。小沢氏は特捜部に参考人聴取される見通しとなっており、複数の“矛盾点”について、国民に対しても、さらに説明責任を果たすよう求める声が高まるのは必至だ。
 「政治団体からの寄付という認識だったから資金管理団体で受領した、ということに尽きる」。4日開かれた会見で小沢氏は、問題があるとは認識していなかったことを強調した。
 一方、特捜部の調べでは、小沢氏の公設第1秘書で陸山会の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)が西松側と献金額を毎年2500万円前後にすることを取り決めていた疑いがあることが判明。特捜部は、問題の献金に小沢氏側が深くかかわっていることを示すものとみて調べている。
 政治資金規正法は、かつては「形式犯」として身柄拘束を伴わない在宅起訴で処理されるケースが通例だった。しかし、特捜部は今回、西松建設の社員が払い込んだ資金を同社が賞与で補填(ほてん)するなどの巧妙な「トンネル献金」の悪質性を重視。強制捜査での摘発に踏み切ったとみられる。
 小沢氏はこの点について、「この種の問題で、今までに逮捕、強制捜査というやり方をした例は全くなかった。異常な手法だ」と“前例なき捜査”に怒りをあらわにしたが、仮に西松側と小沢氏側が献金について取り決めていた事実があれば、「政治団体からの寄付という認識」との説明は“虚偽”となる。
 会見では終始落ち着いた印象だった小沢氏だが、その声が大きくなった場面がある。献金に対する便宜供与の有無への認識を、記者に問われたときだった。
 「私や秘書が、相手方に便宜供与や、何らかの利益を与える行為を伴っていたとするなら、私は甘んじて捜査を受けます。しかし、全くそのような事実はありません」
 しかし、この点についても、特捜部の調べにより“ほころび”が出てきている。国土交通省東北地方整備局が平成18年3月に発注した岩手県胆沢ダムの関連施設工事受注をめぐって、大久保容疑者が口利きした疑いがあることが捜査関係者の話で分かったためだ。西松建設前社長の国沢幹雄容疑者(70)らも、工事の受注が図られるよう大久保容疑者に頼んでいたことを認め、多額の献金により「工事が取れた」と供述しているという。
 献金に対する「見返り」は、今後の捜査のポイントとなりそうだ。
 「お金がどういう所から出ているのかというのは、一般常識からして詮索(せんさく)はしないのが大多数と思っている。みなさまの善意を信じてやっているのが現状」。小沢氏は会見で、「一般常識」という言葉を交えながらそう話した上、「政治献金は『入り』も『出』もすべて公開している。きちんと処理している」と、自身の順法意識の高さを強調した。
 記者からは「陸山会トップとしてのチェック責任」を問う質問があがったが、小沢氏は「細かい一つ一つ(の寄付)について私がチェックすることは、現実問題として不可能」と説明。謝罪の意向について聞かれると、「おわびする理由は見当たらない」として、謝罪しなかった。
 だが、献金のチェックをせず、詳細を把握していないにもかかわらず、「問題がない」として押し切ったのは矛盾ともいえる。特捜部は今後の参考人聴取で、小沢氏にこうした認識をただすものとみられ、改めて会見の場などでも説明を求められることになりそうだ。》

▼自民ジワリ攻勢 民主党の「国策捜査」に反論 強気の5月解散論も
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090306/stt0903060009000-n1.htm
民主党小沢一郎代表の秘書逮捕をめぐり民主党山岡賢次国対委員長ら幹部が「国策捜査だ」「指揮権の発動だ」と非難していることに、自民党からは5日、批判の声が相次いだ。自民党は6日の参院予算委員会で問題発言として取り上げ、民主党政権担当能力に疑問を投げかけ攻勢を強める方針だ。動揺する民主党を横目に、与党からは敵失に乗じた「5月解散論」も出始めている。だが、自民党議員に捜査の手が伸びる懸念は消えず、民主党を追い込むことへの慎重論も根強い。
 「簡単に検察を動かせるなら私どもの元首相が逮捕されるなんてことはなかった。(検察批判は)常識を欠いたむちゃくちゃな発言だ」
 自民党町村信孝官房長官町村派総会で、東京地検特捜部が昭和51年、田中角栄元首相を逮捕した例を念頭に、民主党国策捜査批判を攻撃した。
 首相官邸や与党であっても、政治家の不正摘発に当たる東京地検特捜部の捜査を“指揮”できない、と指摘したものだ。
 古賀派の総会でも、代表世話人谷垣禎一財務相が「国策捜査のような議論は論外だ」と切り捨てた。伊吹派では伊吹文明財務相が「(指揮権の発動を)本当にできると思っている人が政権をとったら何をやるだろうか。このこと一つとっても、民主党政権担当能力はない」と皮肉ってみせた。
 ただ、政界では、自民党にも違法献金の捜査対象者がいる−とのうわさが流れている。政府高官は5日、西松建設献金事件の捜査について「自民党議員に波及する可能性はないと思う」と異例の言及を行ったが、この日も与党幹部から小沢氏への辞任要求が公然と出ることはなかった。5月解散を
 一方、山崎派の総会で山崎拓元副総裁は、定額給付金が全国でおおむね4月中に支給されるとして、「5月に衆院解散・総選挙を断行し、国民に信を問うべきだ」と主張した。公明党幹部も国会内で記者団に「21年度補正予算案を4月までにまとめ、5月上旬に国会提出できる。その辺で解散するのも選択肢の1つだ」と述べ、5月解散論に理解を示した。
 麻生内閣の支持率低迷で弱気だった与党が、小沢氏の問題で反転攻勢をねらう雰囲気が出てきたことが、5月解散論の背景にあるようだ。
 麻生太郎首相は5日の参院予算委員会で、衆院解散への考えを問われ、「国民が望んでいるのは景気と雇用対策であって政局とは考えていない。しかるべき時期に争点をはっきりさせて国民に信を問う」と語った。
 首相支持派や派閥幹部らは再び、「反麻生」の動きの沈静化に着手した。首相側近の菅義偉選対副委員長らは5日、休眠状態だった「聖域なき構造改革を推進する会」の活動を再開させた。「構造改革」を掲げて首相の郵政民営化見直し発言に反発する若手を取り込むねらいがあるようだ。
 笹川堯総務会長も津島派総会で、麻生首相では衆院選を戦えないとの声が根強いことについて、「4人目をうんぬんなんてバカなことを言っているが、4というのは死(し)につながる。3で止めて頑張ろう」と語った。》

週刊現代の「小沢金脈」連載 小沢ウォッチ20年の「力」見よ
http://www.j-cast.com/tv/2009/03/05037109.html
《松田記者は、現代の2009年2月7日号で、西松建設と小沢の癒着構造について、こう書いている。
「ある業者は言う。小沢の『ゼネコン選挙』を仕切っていたのは、大手ゼネコンの『鹿島建設』だった。その『鹿島』の仕切の下、達増(たつそ・拓也現岩手県知事=筆者注)の選挙(県知事選=筆者注)で『西松建設』は欠かすことなく人員を送り込んでいた。選挙協力の役目を真面目にこなそうとしていた」
その結果、岩手に強くなかったはずの西松建設が、「'96年度から'03年度の間で13件、当初契約金額が総額181億8865万円、最終契約金額は193億429万円にのぼる」のだ。花巻空港の整備事業や盛岡市郊外の梁川ダム建設も西松建設は工事を受注している。
「県の『西松建設』」への発注状況について、別の県議はこう憤った。(中略)『民主党は達増県政の与党だ。彼らには発注側としての責任がある。『西松建設』の『違法献金』を仮に『知らなかった』で済まそうとするなら県民は納得しない』」》

西松建設献金3億円 小沢氏側要請、十数年間で
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090305AT1G0500K05032009.html
《準大手ゼネコン「西松建設」の巨額献金事件で、同社側から民主党小沢一郎代表側への献金は過去十数年間で総額約3億円に上ることが5日、捜査関係者の話で分かった。同社は小沢氏の事務所側からの要求に応じ、下請け会社などからも献金を集めていたという。
 小沢氏の公設第一秘書で小沢氏の資金管理団体陸山会」の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=は容疑を否認している。特捜部は西松建設政治団体を隠れみのに使って献金していたことを大久保秘書が認識していたとみて調べている。》