西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.34

▼岡田氏か鳩山氏か、それとも… 民主代表選、16日に
http://www.asahi.com/politics/update/0512/TKY200905120119.html
民主党は12日午前の党役員会と常任幹事会で小沢代表の辞任を了承し、後継を選ぶ代表選の日程を決めた。16日の両院議員総会で選挙を行い、同日中に新代表を選出する。党内からは「十分な期間をとるべきだ」という声もあったが、大勢にはならなかった。
 鳩山由紀夫幹事長ら執行部は、16日午前に告示して立候補届け出を行い、両院議員総会で党所属国会議員投票による簡略形式で新代表を選出することを提案、了承された。16日午後に新代表が決定する。
 役員会などでは、「土日をはさんで有権者の意見を聞いたほうがいい」「党員やサポーターなど有権者を増やしたほうがいい」といった異論も出た。だが、過去の任期途中の代表交代でも、辞任後1週間前後で新代表を選出してきた前例があることから、短期決着論が半数を超え、執行部が簡略形式で押し切った。
 正式な代表選は2週間かけて行われ、党員・サポーターも投票権を持つ。しかし、任期途中で代表が欠けた場合は両院議員総会で決めることができる、と党規約で定めている。党執行部は補正予算審議への影響を最小限にし、突然の解散総選挙に備える必要があるとして、すみやかな代表選出を決めた。
 新代表選びでは、党政治改革推進本部長として世襲制限や企業・団体献金全面禁止をとりまとめた岡田克也副代表、小沢氏を支えた鳩山氏を推す声が広がっている。小沢氏と距離を置く議員らは岡田氏に期待し、小沢氏支持議員らは鳩山氏を推している。
 岡田氏は12日午前、記者団に対し、自らの出馬は「熟慮中」と述べて明言を避け、代表選の時期については「私がここで言うのはどうか」とだけ語った。若手の間では、年金問題の追及で活躍した長妻昭政調会長代理ら「第三の候補」を探る声も出ているが、動きは具体化していない。
 週末の新代表選出案は小沢、鳩山両氏の意向だった。小沢氏に近い幹部は「さっさとやるべきだ」と短期決戦を強調したが、非小沢系議員らには「最速の代表選日程は、小沢氏から鳩山氏への禅譲のためではないか」(若手)という疑心暗鬼が広がっている。鳩山氏は「先のことはまったく考えていない」とするが、警戒の声は強い。 》

▼民主、16日に代表選 岡田氏「熟慮中」、鳩山氏「とにかく党内結束を」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090512/stt0905121234010-n1.htm
小沢一郎代表の辞任表明から一夜明けた12日午前、民主党は役員会、常任幹事会を相次いで開き、16日に後継代表を決める代表選を開催することを決めた。同日夕の両院議員総会で提案し、正式決定する。西松建設による違法献金事件で公設第1秘書が起訴された小沢氏の辞任を反転攻勢の契機として、失った信頼回復を図り、次期衆院選に向けて早期に態勢立て直しを図りたい考えだ。
 役員会や常任幹事会で小沢氏は「参院選の勝利など、皆さんとともに戦い、自分も微力を果たすことができた。2大政党制を実現しないといけない。挙党一致態勢をとれば国民の理解が得られる。私が身を退くことで選挙に勝ちたい。私も一生懸命に頑張る」などとあいさつし、辞任を正式に了承された。
 代表選は16日午前9時に告示、同11時に立候補を締め切る。11時から12時まで不在者投票を行った後、12時半から両院議員総会を開いて新代表を選出する−ことが想定されている。
 代表選の投票権者の範囲については、小沢氏辞任による党内混乱と「政治空白」を早期に収拾するため、国会議員のみによる両院議員総会で投票を行う。一部の議員から現職議員だけでなく、衆院選の公認候補予定者にも投票権を与えるよう求める声も出たが、今回は見送られた。
 後任代表をめぐっては、「小沢氏と対照的にカネにクリーン」(党長老)で、中堅・若手を中心に期待が集まる岡田克也副代表が出馬に前向きだとされる。岡田氏は12日午前、記者団に対し、出馬の意向について前日に引き続き「熟慮中だ」と語った。
 また、小沢氏に近い議員でつくる「一新会」や鳩山グループ、旧民社党系、旧社会党系議員らの間では鳩山由紀夫幹事長を推す声が広がっている。
 鳩山氏は12日朝、都内で記者団に「とにかく党内を結束させることだ」と述べるにとどめた。鳩山氏については「小沢氏と一蓮托生(いちれんたくしょう)だと言っていたのに、すぐ代表というのはどうか」(若手議員)との慎重論もある。現状ではこの二人を軸に、代表選が行われる見通しで、党内各グループの駆け引きが活発化し始めている。》

▼13日の党首討論取りやめで合意 参院自民、民主国対委員長
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009051201000428.html
《自民、民主両党の参院国対委員長は12日、国会内で会談し、13日に予定されていた麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表による今国会初の党首討論を取りやめることで合意した。小沢氏の代表辞任を理由に民主党が取りやめを要請、自民党も受け入れた。
 党首討論をめぐっては過去3回にわたり自民党が開催を求めたが民主党が拒否。13日開催は民主党が逆提案し、いったん合意していた。》

▼「世襲」候補制限、麻生首相「党が自らルールを」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090512-OYT1T00559.htm
麻生首相は12日午前の衆院予算委員会の集中審議で、小沢民主党代表の辞任表明について、「他党の党首の辞任にコメントすることはない」とした上で、政治とカネの問題で「国民の不信感に堪えうる努力を政治家一人一人がすべきだ」と強調した。
 国政選に「世襲」候補の立候補を制限する議論に関しては、「政治家の親族というだけで、当然のごとく公認されるのは問題だ。親が政治家だから有為な人材が政治家になれないというのも逆に問題なので、党が自らルールを作るのがいい」との見解を表明。次期衆院選で引退する小泉元首相が地盤を次男に譲ることについては「きちんとした手続きが抜けている感じがする」と指摘した。
 自民党鈴木恒夫民主党岡田克也両氏の質問に答えた。》

▼3日に鳩山幹事長呼び「身を引く」 小沢代表辞任の裏側
http://www.asahi.com/politics/update/0512/TKY200905110287.html
《11日夜、東京都内のホテルにある中華料理店。辞任表明の記者会見を終えた小沢代表は親しい議員らと会食した。
 議員 「(国民にアピールする)せっかくのチャンスなんだから、代表選(の運動期間)を引っ張ったらどうか」
 小沢氏 「いや、幹事長と話したんだ。すぐに1週間で決める」
 辞任を決断するに至るまでの相談相手は、鳩山由紀夫幹事長だった。
 大型連休まっただ中の5月初め、2人はひそかに会談を重ねた。まず2日。酒を酌み交わしながらだった。
 「党首討論とか、車座集会とか、説明責任が足りないと国民が言っているから、そこをぜひクリアしてほしい」
 そう求めた鳩山氏への小沢氏の返事は「よしわかった。やろうじゃないか」。続投意欲をまだ見せていた。
 続けるべきか、身を引くべきか――。小沢氏は揺れ動いていた。6月には、西松建設側の被告の初公判が開かれる見通しだ。大型連休に入っても捜査終結の見通しが立たない。総選挙は刻々と近づき、党内からの辞任を求める声が足元を揺さぶっていた。
 小沢氏は3日、再び鳩山氏を呼び出し、思い直したようにこう告げた。
 「やはりここは、身を引く方が国のためになるのではないか。党の結束をつくるために、自分としてはやはり引いた方がいい」
 6日、鳩山氏が率いる党内グループの懇親会が長野県軽井沢町で行われた。しかし、出席予定だった小沢氏の姿はなかった。鳩山氏はその場で進退問題について、自信ありげにこう言い切った。
 「執行部に任せてほしい」
 鳩山氏は3日の段階で、小沢氏を慰留していた。だが、10日に改めて小沢氏から辞意を伝えられると、もう引き留めようとはしなかった。
 4月下旬、渡部恒三最高顧問が鳩山氏に対し、小沢氏辞任の環境づくりをするように促していた。藤井裕久最高顧問とともに、重鎮として小沢氏辞任論を説いた。小沢氏に近い幹部が明かす。「最高顧問の2人が辞任を求めていることを気にしていた」
 続投派、辞任派の双方からプレッシャーをかけられた鳩山氏が、引導を渡した進退政局。渡部氏は11日夜のBS放送で、感慨深げに語った。
 「今日の小沢君の決断は歴史的だ」》

▼小沢代表辞任 財界、総じて『当然』 表明の遅さに苦言も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2009051202000074.html
民主党小沢一郎代表が十一日、辞任を表明したことについて、公設秘書の逮捕・起訴を受けて小沢氏の辞任が時間の問題とみられていただけに、経済界では「当然」との受け止め方が多かった。
 日本経団連御手洗冨士夫会長は同日の定例会見で「(会見の)寸前で聞いた。(辞任は)うわさで流れていたことでもある。いろいろな選択があったのでしょうが、そういう形になったのかな」と話した。 
 日本商工会議所の岡村正会頭は「党内の混乱を回避するとともに、挙党一致体制での衆院の解散・総選挙に備えるための判断だと思う。一つの見識であり、民主党の今後の対応を注視したい」と、小沢代表の“けじめ”のつけ方に一定の理解を示した。
 経済同友会の桜井正光代表幹事は「党の結束と国民の声をくんだ判断だと思うが、国民視点で考えるとより適切な時期があったのでは」と辞任表明の遅さに苦言を呈した。
市場への影響
「ほとんどない」
 小沢一郎民主党代表の辞任表明について、市場関係者の多くは、経済や株式市場への影響が「ほとんどない」と冷静に受け止めた。また、政府の追加経済対策実施の確実性が高まったとして好材料ととらえる声もあった。
 この日の日経平均株価(225種)の終値は、前週末比一九円一五銭高の九四五一円九八銭で、小幅ながらも二営業日連続で年初来高値を更新。市場に明るさが見え始めた中での小沢氏辞任表明だが、第一生命経済研究所の嶌峰義清主席エコノミストは、民主党の支持率が急回復することはないとし「自民党の政策にも総選挙の時期にも影響は出ない」との見方を示した。》

▼「政権交代に効果ない」「若い人がなれば」 小沢代表辞任表明で街の声
http://www.sankei-kansai.com/2009/05/12/20090512-009647.php
民主党小沢一郎代表の辞任表明について各地で街の声を聞いた。辞任は当然という反応が多かったが、なかには「自民党政権を変えてほしかったので残念」という声もあがっていた。
 大阪府豊中市の主婦、足立うた子さん(74)は「早く次の人に譲るべきだと思っていた。若い人が代表になれば民主党も良くなるのでは」。現在求職中という同府吹田市の元調理師、友部英樹さん(45)も「次は本当に国民のことを考える人が代表になってほしい」と話していた。
 和歌山県田辺市新万の無職、田本武司さん(68)「(違法献金事件は)自分の部下(公設秘書)がやったことなので連帯責任がある。辞任は仕方がない」。滋賀県近江八幡市鷹飼町の会社員、山本ゆうさん(24)は「政権交代実現のための辞任かもしれないが、あまり効果はないと思う」と冷ややかだった。
 辞任表明するタイミングが遅いという声も多かった。大津市瀬田町の会社員、西村慶子さん(68)は「最初からスパッと辞めればよかった。政治に対する不信感がますます募った」。神戸市須磨区の自営業、勝田陽子さん(48)も「辞任が遅すぎる。問題が明るみに出た時点で潔く責任を取るべきだった」と厳しい見方だった。
 また、京都市左京区に住む京都大学大学院博士課程1年、田中隆行さん(25)は「こんなに急な辞任はあまりにも無責任。辞任をするのは、違法献金疑惑を認めているとも勘ぐりたくなる」と指摘していた。
 また、奈良県葛城市林堂の無職、池之側輝男さん(77)は「法律違反でなくても、巨額の献金国民感情からすると理解できない。ただ、けじめをつけたことで、民主党の人気が再び上がるかもしれない」。
 一方、大阪市阿倍野区の美容師、土川裕奈さん(21)は「辞めずにがんばって首相になると思っていた。自民党政権を変えてほしかったので残念」と話していた。》

▼小沢代表辞任 強気の弁いら立ち 西松事件、説明乏しく
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009051202000055.html
《公設秘書の逮捕から二カ月余り。民主党小沢一郎代表がついに辞任を表明した。説明責任や辞任を求める根強い世論に、「剛腕」政治家も最後は押し切られた。会見では強気の笑みを見せながら、「挙党一致」や持論の「政権交代」を何度も強調したが、有権者が納得いくような説明は最後まで聞かれずじまい。勢いを失った党の信頼回復には程遠い内容で、有権者からも厳しい声が聞かれた。 
 東京・永田町の民主党本部。午後五時すぎに約二百人の報道陣が待ち構える会見場に姿を見せた小沢代表は、紺のスーツに水色のネクタイ姿。公設秘書が起訴された日の会見で涙を見せたのとはうって変わり、さばさばとした表情で、「挙党一致をより強固にするために」と題した一枚の文書を一気に読み上げた。
 「あえてこの身をなげうち」「何が何でもここで勝たなければならない」…。はっきりとした大きな声で、政権交代への決意を全面にちりばめた説明が続いた。辞任理由として挙党一致を繰り返す一方、事件に関するコメントは一切なし。辞任後も「最前線で戦い続ける」と、終始強気な物言いだった。
 質疑応答では報道へのいら立ちもあらわにした。「メディアの批判の矛先の相手なら、私自身が去ることでそれがかわされる」。さらに「(事件に関する)懇切丁寧な報道ぶりにもかかわらず、支持率は自民党と拮抗(きっこう)している」と皮肉交じりに強引な持論を展開した。
 離党や議員辞職の問いかけには「なぜ辞職しなければいけないんですか」と記者をにらみつけて“逆質問”。事件への説明を求められると、「一点もやましいところはありません。政治的責任で身を引くわけでもない」と気色ばんだ。
 会見後、「小沢さん、辞めないで」という女性支持者の声に、ほっとした笑顔で手を振りながら退場した。》

▼岡田氏、民主代表選出馬へ調整 鳩山氏の動向焦点
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009051201000038.html
民主党は12日午前、小沢一郎代表の辞任表明を受け、代表選に向けた役員会を党本部で開くなど、後継選びの動きを本格化させた。岡田克也副代表は代表選への出馬を前向きに検討しており、支持拡大へ調整を進める構え。鳩山由紀夫幹事長の動向も焦点になりそうだ。執行部は役員会などで、後継代表選出の衆参両院議員総会を16日か17日に開催する方向で調整する。
 政治改革に熱心でクリーンなイメージがある岡田氏には、中堅・若手議員を中心に次期衆院選の「顔」として、期待が集まっている。
 一方、鳩山氏は意向を明らかにしておらず、鳩山氏を支持する議員グループメンバーは出馬を促す考え。民主党代表選は岡田、鳩山両氏を軸として、党内各グループを巻き込んだ駆け引きが激化しそうだ。
 小沢氏を支えてきた鳩山氏の手堅い手腕を評価する声は党内に幅広くあるが、鳩山氏は党内情勢を見極めて判断するとみられる。
 役員会とこれに続く常任幹事会では、小沢氏が辞任を決めた理由を説明し、衆院選での政権交代に向けた党の結束をあらためて要請。午後には、代表選の日程や具体的な手続きを協議する両院議員総会を開催する。
 17日までの代表選実施は、野党が過半数を制する参院での補正予算案審議への影響を最小限にとどめるため。小沢氏辞任による「政治空白」を短期間で終わらせ、衆院選に向けた民主党の再出発アピールを狙う。》


▼小沢代表辞任 民主『プラスにしたい』 自民など『遅きに失した』と批判
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20090512/CK2009051202000081.html
小沢一郎民主党代表の突然の辞任表明に、民主党県連関係者は「やむを得ない」とするが、他党からは「遅きに失した」などの批判が相次いだ。西松建設をめぐる違法献金事件についての説明が不十分との声もあるが、次期衆院選への影響は「不透明」「影響なし」との受け止め方が大勢を占めた。 (萩原誠
 民主党県連の高橋努副代表は「小沢氏なりのタイミングでやむを得ない」。武正公一幹事長は「重く受け止める」と神妙な表情。「政権交代による日本の立て直しのため党一丸で取り組む。代表選出と並行してマニフェストもつくり、(小沢氏辞任を)プラスにするように取り組みたい」と気を引き締めた。
 これに対し自民党県連の滝瀬副次幹事長は「もっと早く説明責任を果たして辞めるべきだった」と批判。「自民党は経済対策、補正予算と、国民の期待に応えるべくやっている。他党の党首が辞めようが、選挙には何の関係もない」と話した。
 公明党県本部の福永信之幹事長は「国民に与えた政治家への不信感は大きい。辞任は遅きに失した」とする。党首討論前の辞任表明について「説明責任にふたをかぶせる辞め方だ」と批判した。
 「政治とカネの問題で、国民の疑問に答えなかったのは極めて問題」とするのは社民党県連合の日森文尋代表。「民主党も直ちに企業・団体献金の全面禁止に踏み出すべきだ」と注文を付けた。
 共産党県委員会の小松崎久仁夫委員長は、「カネで政治を買うという企業・団体献金はやめろという国民世論の勝利。自民党にも企業・団体献金をどうするのかという課題を突きつけた」と述べた。

さいたま市長選 影響どうなる?
 十日に告示されたさいたま市長選で、新人陣営を支持する民主党県連幹部は「民主支持者の中に小沢代表は辞めるべきだという声はあった。辞任が市長選にマイナスに働くことはないと思う」と前向きに受け止めていた。同党関係者は「短期的には党のイメージが悪くなり、影響が出る可能性がある」と危惧(きぐ)した。新人候補自身は「どうなるか分からないが、極端な影響は出ないと思う」と話した。
 一方、他陣営の幹部は「首長選は、政党を選ぶ選挙ではない。国政選挙ならともかく市長選に影響はない」と受け流し、別の陣営幹部は「今の時点ではどうなるか分からない」と述べるにとどまった。》

▼民主、地方組織は賛否 小沢代表辞任
http://www.sankei-kansai.com/2009/05/12/20090512-009646.php
小沢一郎代表の辞任表明に対し、近畿の民主党各府県連では冷静に受け止める声が聞かれる一方、「もっと早く辞めるべきだった」との批判も上がった。
 民主党大阪府連の冨田健治幹事長は「政局の動向を踏まえて下した判断なのだろう」と冷静に受け止めた。総選挙への影響については「辞任への有権者の受け止め方はさまざまあるだろうが、少なくとも、党が『政治とカネ』の問題にきっちり取り組もうとしていることは伝わったのではないか」との見方を示した。
 滋賀県連の朝倉克己幹事長は「辞任は党としての選挙戦力を低下させないための判断ではないか。辞任により新たな党の結束力を誘引できれば、一歩後退二歩前進になる」と前向きに評価した。
 京都府連の田渕五十生(いそお)幹事長も「小沢さんは無念だろうと思うが、賢明な判断をされた。辞任表明は決して遅くはなく、党にはプラスに働くと思うし、総選挙には勝利できると思う」と話した。
 また、和歌山県連の藤本眞利子代表は「小沢代表の無念と決意をしっかりと受け止め、新代表のもと政権交代に向かって県内全選挙区の候補者必勝に全力をあげる」と決意を示した。
 衆院選に奈良4区から同党公認で立候補を予定している新人の大西孝典氏も「辞任は選挙にはマイナスにはならないだろう。決断を重く受け止めて、一丸となって政権交代のため地道に政策を訴えてゆくだけ」と話した。
 一方で、批判的な反応も聞かれた。
 兵庫県連の芝野照久幹事長は「国民からの信頼回復のためにも辞任あるべしというローカルの声がやっと国に届いた」としたうえで、「自民党民主党が立ち直る前に選挙を仕掛けてくる可能性がある。小沢代表を前提に選挙準備を進めていた区もあり、この時期の辞任は無責任。どうせ辞めるならもっと早く辞めるべきだった」と話した。》

西松事件は「違法献金システム化、悪質性高い」…検察側
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090512-OYT1T00010.htm
《小沢代表の資金管理団体陸山会」の会計責任者で、公設第1秘書の大久保隆規被告が東京地検特捜部に逮捕されたのは3月3日。西松建設からダミー団体名義で献金を受け取り、政治資金収支報告書に虚偽の記入をしたという政治資金規正法違反容疑だった。
 ダミー団体を通じた献金やパーティー券の購入は、与野党の国会議員ら多数の政治団体に及んでいたが、特捜部は、小沢代表側の献金受領額が10年あまりで約3億円と突出していたうえ、「違法献金をシステム化しており、悪質性が高い」(検察幹部)として立件に踏み切った。
 捜査では、大久保被告が小沢代表の複数の政治団体献金を分散するよう同社に指示していたことや、同社が東北地方の公共工事の受注増に期待して違法献金を続けていたことが判明。当初、容疑を否認していた大久保被告はその後、大筋で認めたとされるが、同被告の弁護人はこれを全面否定し、保釈請求もしていない。
 辞任表明について、検察幹部の一人は「いずれ辞任するだろうと思っていたので驚きはない。こちらは秘書の公判の準備を進めるだけ」と冷静に受け止め、ある法務省幹部は「政治資金に関して一点の曇りもないというなら、どうして辞めるのか」と語った。
 大久保被告の公判で検察側は、小沢事務所が東北地方の公共工事に対する影響力を背景に、ゼネコンから多額の献金を集めていたと主張するとみられる。
 一方、自民党側では2006年までの3年間に、二階派が計838万円分のパーティー券をダミー団体に購入してもらっていたほか、尾身幸次・元財務相藤井孝男・元運輸相らの関連政治団体も、それぞれ計400万円の献金を受けていた。しかし、検察当局では「献金のからくりについてはっきり認識していた可能性は薄い」として、立件に消極的な見方が強い。
 その例外と言えるのが、二階俊博経済産業相の関連政治団体を巡る問題だ。同社は、二階経産相実弟が実質的に運営する政治団体に事務所を提供する一方、ダミー団体の解散後も、二階経産相の政党支部に個人献金を偽装する形で、家賃分に相当する年間300万円の献金を継続していたことが判明。4月30日に、大学教授らが政党支部の会計責任者らを同法違反容疑で刑事告発している。
 検察当局には、「金額は小沢代表のケースほど大きくないが、手法は悪質」との見方があり、同社の担当者や二階経産相実弟らから事情聴取するなど、捜査が続けられている。》

▼大物政治家、首相職を逃す 代表辞任表明した民主党の小沢氏
http://www.afpbb.com/article/politics/2601304/4137049
《日本政界の表も裏も知り尽くした小沢一郎(Ichiro Ozawa)氏(66)は、首相というゴールを前にしたホームストレッチで献金スキャンダルに倒れた。
 この無骨なベテラン政治家は11日、数か月におよぶ圧力と世論調査結果に押される形で野党・民主党(Democratic Party of Japan、DPJ)代表を辞任する意向を表明した。
 1990年代初めに与党・自由民主党Liberal Democratic Party、LDP)を離れた小沢氏は、わずか数か月前には、不人気の麻生太郎 (Taro Aso)首相を総選挙で打ち破ると広く考えられていた。
 しかし今年3月、小沢氏の公設第一秘書が建設会社から違法な献金を受け取っていたという日本の政界ではおなじみのスキャンダルで逮捕・起訴されたことで、小沢氏が首相になるチャンスはついえてしまった。
 自民党の元建設大臣の息子で、東京の慶応大学(Keio University)を卒業した小沢氏は1969年に初当選を果たした。
 田中角栄(Kakuei Tanaka)氏の秘蔵っ子として自民党で頭角を現し、1980年代から1990年代前半にかけて自治大臣自民党幹事長を歴任した。
 政治的には保守派で、1993年には著書「日本列島改造計画」で平和主義の戦後日本を経済力に見合った軍事力を持つ「普通の国」にすべきだと主張した。
 同年小沢氏は自民党を離党し、自民党は38年占め続けた政権与党の座を失った。非自民の連立政権が発足したが長続きせず、自民党はわずか10か月後に政権に返り咲いた。
 小沢氏は小政党の結成と解散を繰り返した後の2003年、旧社会党議員と自民党に不満を持つ保守派議員が1998年に結成した民主党に参加した。
 2007年の参議院選挙で民主党は、安倍晋三(Shinzo Abe)元首相の政権に不満を持つ有権者の支持を得て自民党らの連立与党を破った。
 しかし、小沢氏は政界の頂点に上ることはできなかった。辞任会見で小沢氏は「政権交代という大目標を達成するために、自ら身を引くことで民主党の団結を強め、挙党一致をより強固なものにしたいと判断した次第であります」と厳しい表情で語った。》

▼小沢代表辞任 突然幕引き、会見20分 強気一転、淡々と持論
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090512AT1G1103A11052009.html
民主党小沢一郎代表(66)が11日、辞意を表明した。「一点もやましいところはない」「政権交代に向けて頑張る」。記者会見では持論を展開したが、公設秘書の逮捕や起訴の際に繰り広げた検察批判はなく、会見はわずか20分で終了。衆院選に向け臨戦態勢の地方組織などには衝撃が走り、立候補予定者はポスターの刷り直しに備えるなど対応に追われた。
 「政権交代を実現するためあえて身を擲(なげう)ち、代表の座を辞することを決意しました」。小沢氏は11日午後5時から東京・永田町の民主党本部で会見した。紅潮した顔には、時折笑みが浮かぶ。》

▼小沢代表辞任 地方組織に戸惑い「ポスター作り直し」
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090512AT1G1104311052009.html
衆院選の臨戦態勢に入っている民主党の地方組織や立候補予定者からは「選挙にどう影響するのか」と戸惑う声が漏れた。
 衆院選の前哨戦とも予想される東京都議選を7月に控える都議会民主党。田中良幹事長は「衆院選への影響を考えると、悩みは深かったのではないか。残念だ」と悔しさをにじませたが、都議選については「どんな影響があるのか分からない」と言葉を濁した。》

▼在京キー局すべて生中継!NHKは相撲中継を中断
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090511-OHT1T00274.htm
民主党小沢一郎代表(66)が11日、民主党本部で会見し、代表を辞任する意向を表明した。新代表は早ければ今週末にも党大会に代わる両院議員総会で、選出される見通しだ。
 午後5時から約20分間にわたって行われた小沢民主党代表の辞任表明会見は、テレビ局すべてのキー局が生中継で一斉に伝えた。
 大相撲夏場所2日目を放送していたNHKは、午後4時57分にニュース番組へ切り替え、会見の様子を午後5時19分まで中継した。災害時の速報以外で中入り後の取組中継を中断するのは、偶然にも代表3選を果たした小沢氏が所信表明会見を行った08年9月27日以来、8か月ぶりだった。》