西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.7

▼【小沢氏秘書逮捕】小沢氏「辞任しない」 側近に伝える
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090304/stt0903040131000-n1.htm
民主党小沢一郎代表の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された事件で、小沢氏は3日夜、代表職を辞任しない意向を側近に伝えた。党執行部も小沢氏を擁護する構えだ。ただ、衆院選への悪影響を懸念する党内の一部からは、小沢氏の議員辞職も含め、進退を問う声が上がっている。麻生太郎首相は、事件による世論の動向を見極めた上で、慎重に衆院解散・総選挙の時期を検討することになる。
 事務所の強制捜査に先立ち開かれた3日の幹部会で小沢氏は、「すべてきちんと処理している。まったく心配はない」と述べた。幹部会では「小沢氏自身に非はない」として、小沢氏が辞任する必要はないとの認識で一致した。鳩山由紀夫幹事長は記者団に「国策捜査の雰囲気がする」と語り、政府サイドの政治的な動きとの見方を示した。
 小沢氏は同日、秘書の逮捕に関してマスコミの取材に応じず、側近らと対応を協議した。党幹部によると、4日午前の緊急役員会で小沢氏が事情を説明し、同氏の続投で意思統一する。この後、小沢氏が記者会見する。
 小沢氏に電話した野党幹部は3日夜、「小沢氏は辞任する考えはないようだ」と語った。
 事件が尾を引けば傷口が広がる懸念があるため、小沢氏の早期退陣を求める声も一部にくすぶる。
 一方、麻生首相衆院解散の時期を判断するために事件の影響を慎重に読む必要に迫られている。事件で民主党が弱まったとみれば、平成21年度予算成立後に一気に衆院を解散する可能性もある。ただ、民主党有利を覆すほどには世論が動かないことも考えられる。事件を政治的に利用することがかえって有権者に嫌われる懸念もあり、難しい判断を迫られそうだ。》

▼「西松建設」裏金事件 民主党、4日午前9時から役員会 小沢代表が記者会見へ
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00150516.html
《中堅ゼネコン「西松建設」の裏金事件で、東京地検特捜部は、政治資金規正法違反の疑いで民主党小沢一郎代表の公設第1秘書を逮捕した。
小沢代表の公設秘書の逮捕に、民主党内には衝撃が走っている。
小沢代表は4日、自らカメラの前に立ち、説明する予定。
3 日に開かれた役員会の場で、小沢代表は「すべて適切に処理しており、なんでこういうことを言われるのか、まったく心当たりがない」と述べたということで、幹部からも「衆議院選挙を前に、民主党を誹謗(ひぼう)中傷しようという仕組まれた陰謀ではないか」との反発の声が飛び出した。
党内では、「行方を見守りたい」との声が大半だが、ある幹部からは「未確認だが、小沢代表が代表辞任の腹を固めたとの情報もある」との話が出る一方、「絶対に辞めない」と言い切る幹部も出るなど、党内では動揺と緊張感が高まっている。
民主党は4日午前9時から、党本部で急きょ役員会を開き、小沢代表も出席して今後の対応を協議したうえで、小沢代表が記者会見に応じる予定。》

▼【小沢氏秘書逮捕】鳩山発言「とんでもない」 森法相が反論
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090303/crm0903032344045-n1.htm
森英介法相は3日夜、民主党鳩山由紀夫幹事長の「国策捜査」などとする発言に対し、「とんでもない発言」と反論。「政権交代を訴える公党の幹事長が、何の根拠もなく『政府与党の陰謀だ』と口にすることは看過できない」と延べ、不快感をあらわにした。
 東京地検特捜部について森法相は、「圧力で動く組織ではない」と話した。他の政治家へも捜査が及ぶ可能性は、「コメントする立場にないが、法と証拠に基づいてやればいいと思う」と発言するにとどめた。》

▼「積極関与」に厳正対処 特捜、異例の強制捜査
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200903040102.html
《【解説】衆院解散・総選挙の日程をめぐり与野党がせめぎ合う政治状況の中、東京地検特捜部が野党第一党のトップ、小沢一郎民主党代表の資金管理団体側へ異例の強制捜査に乗り出した。「長年にわたり多額の違法献金を受けていた上、献金先を指定するなど積極的に関与した」と実態を重視。「政治とカネ」をめぐる不正には厳格に対処する姿勢を示すためだ。
 特捜部は昨年六月以降、海外から裏金を持ち込んだとする元幹部の内部告発を端緒に、西松建設本社など数十カ所を家宅捜索。大量の資料を押収、分析してきた。
 今年二月に外為法違反の罪で前社長国沢幹雄くにさわ・みきお容疑者(70)らを起訴した後も、OBを代表とする二つの政治団体を使った違法献金疑惑の捜査を継続。同社関係者計約三十人から連日、事情聴取し、両団体がダミーにすぎない実態や違法性の認識などの解明を進めた。
 政治的に利用されることを嫌う特捜部は通常、政治日程に大きな影響を与えかねない捜査を伝統的に回避してきた。
 また、捜査過程で検察内部からも「同じことをしている企業はほかにもある」などと立件に消極的な意見も聞かれた。
 だが特捜部は、小沢代表の資金管理団体が、OBの政治団体から受け取った献金額が、ほかの議員らと比べて突出して多く、献金先や額も指定しており「悪質」と判断。検察上層部も了承した。
 今回の逮捕容疑は、別の名義とはいえ政治資金収支報告書に記載された「表」の金だ。西松建設が捻出ねんしゅつしてきた多額の裏金が政界に流れていなかったのかを含め、政治の透明化を図るため徹底した捜査が望まれる。》

▼法改正の陰で献金攻勢 ゼネコン汚職後に考案
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200903040103.html
小沢一郎民主党代表の公設秘書が三日、逮捕された西松建設の違法献金事件。同社OBを代表とする二つの政治団体企業献金の“隠れみの”にする仕組みは、一九九三〜九四年のゼネコン汚職後に考案され、規制強化を図る法改正が繰り返される陰で政界に献金攻勢を仕掛ける武器となってきた。
 仙台市発注工事の汚職事件で、同社副社長がほかのゼネコン幹部とともに東京地検特捜部に逮捕されたのが九三年。
 西松建設関係者によると、このころから社員研修でも法令順守の徹底が叫ばれるようになったが、こうした風潮に逆行し違法献金の仕組みづくりも秘密裏に進められた。
 中心になったのは事務系の「スペシャリスト」として出世街道を走っていた前社長国沢幹雄くにさわ・みきお容疑者(70)=外為法違反罪で起訴=だったという。
 九五年一月には「企業献金は政治腐敗の温床」との批判を受け、改正政治資金規正法が施行。政治家個人への企業献金は政治家個人が代表の資金管理団体に限定された。
 この年十一月、ダミー団体の一つ「新政治問題研究会」が設立。当時を知る西松建設元幹部は「ゼネコン汚職で、特捜部から散々、政治献金について調べられた。それで懲りたはずなのに…なんてばかなことを考えたんだろう」と話す。
 元幹部によると、当時はほかのゼネコンでも下請け会社の社員らを会員にした政治団体を持っていたが、問題化するのを避けて解散したという。
 九九年六月には、もう一つのダミー政治団体「未来産業研究会」も設立。翌年には資金管理団体への企業献金も禁止されたが、二つの政治団体は〇六年末に解散するまで、資金管理団体などへの献金を続けた。
 違法献金に関与した別の元幹部は「ほかのゼネコンに乗り遅れないようにと、焦りすぎた。だけど結局、こんなに献金しても西松は業界大手になれなかったんだ」と、吐き捨てるように話した。》

▼【小沢氏秘書逮捕】民主に強い衝撃 「ポスト小沢」で党内抗争に発展も
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090303/stt0903032314015-n1.htm
東京地検特捜部が3日、民主党小沢一郎代表の公設秘書を逮捕したことに、今国会で麻生太郎首相を追い込んでいた民主党は強い衝撃を受けている。小沢氏の進退問題が焦点として浮上しており、「ポスト小沢」をめぐる党内抗争に火がつく可能性もある。
 同党は「寄り合い所帯の色彩が強い」(同党筋)だけに、反小沢勢力の出方次第で、小沢氏は厳しい党運営を強いられそうだ。
 国会内で同日夕、テレビニュースをみていた民主党幹部は、都内の小沢事務所に強制捜査が入る映像が映ると、「本当かよ」と驚きを隠さなかった。また、別の中堅も「事情が分からない。どうなっているのか」と戸惑った。
民主党はこれまで、一貫して麻生太郎首相に衆院の早期解散を迫ってきた。各種世論調査内閣支持率が落ち込んでいることから、衆院選が実施されれば、単独過半数の獲得が実現するとの読みがあった。小沢氏の政治姿勢や政策に異論を唱える向きもあったが、衆院選を控え、とりあえず結束を保っていた。 ただ、党内では、小沢氏の公設秘書の逮捕を受けて、反小沢勢力を中心に小沢氏の辞任を求める声が出ている。優勢が伝えられる次期衆院選へのダメージを最小限に抑えるべきとして、「岡田克也元代表に代表を代えないとダメだ」(若手)との声もある。
 次期衆院選に党公認で出馬するある元職も、「小沢氏は代表をやめざるを得ない。このままずるずる行くと、大変厳しい選挙になる」と、代表交代は不可避との認識を示した。
 もっとも、鳩山由紀夫幹事長は、小沢氏の進退について「この問題で今すぐにとはならない」と強調した。さらに、山岡賢次国対委員長も「こういうことをやるようでは、末期症状だ。政治の権力を利用した許されざる行為だ」と政府・与党を強く非難した。小沢氏の側近は「断固として戦うべきだ。国策捜査で代表を辞任しては、政府・与党の思うつぼ」と強調する。
 実際、反小沢勢力の勢いが増して党内政局に発展すすれば、事態収拾が困難になると判断し、「小沢氏が引き続き代表にとどまるべきだ」と、小沢氏と距離を置く幹部が党内説得に奔走する場面もあった。
 今後の国会運営への影響を懸念する向きもある。参院幹部は「これから始まる平成21年度予算案の審議で、自民党が押せ押せで来るのではないか」と警戒する。》

▼小沢氏「ナンバー1秘書」逮捕に地元衝撃
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090303-OYT1T01275.htm
《準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)から、同社OBが代表を務める政治団体を介して民主党の小沢代表の資金管理団体企業献金を受け取った疑いで、小沢代表の公設秘書、大久保隆規容疑者が3日、政治資金規正法違反容疑(虚偽記入、企業献金の受領など)で逮捕され、岩手県内には衝撃が広がった。
 麻生内閣の支持率が低迷し、小沢代表の地元・奥州市などでは、「小沢総理」の実現に期待が高まっていた中での「事実上のナンバー1秘書」(地元関係者)の逮捕だけに、次期衆院選への影響を指摘する声も出た。
 奥州市水沢区袋町の小沢一郎事務所兼民主党県第4区総支部事務所前では、午後から10数人の報道陣が詰めかけたが、女性事務員が1人いただけ。その後も地元の秘書とみられる男性が事務所に入ったが、午後5時過ぎには門が閉ざされた。
 小沢一郎後援会水沢連合会の小野寺伝会長は「本人や事務所から連絡はないが心配していない。今の政権のやり方なのだろうが、国民は賢いししっかり判断する」と強調した。
 県議会はこの日、2月定例会が開会中。議員控室からは、「大久保秘書逮捕、大久保秘書逮捕」と興奮気味に話す県議の声が漏れていた。「小沢チルドレン」を自認する達増知事は、県議会終了後、「事実関係が今後明らかになると思うのでそれを見守りたい。インチキで寄付したという認識は当時もなかったし、今もそういう事実は承知していない」と無表情に語った。
 自民党県連の千葉伝幹事長は「誠に遺憾」とコメントした。公明党県本部の小野寺好代表は「情けない。代表にとどまることはできないのではないか」と辞任を求めた。
 共産党の斉藤信・県副委員長は「なるべくしてなったと言える」と厳しく批判した。
衆院選への影響は 大久保容疑者の逮捕は、小沢代表の国替えが取りざたされる衆院岩手4区の情勢にも微妙な影響を与える可能性がある。
 小沢代表の元秘書で、4区から自民党公認で出馬を予定する高橋嘉信氏は「事実関係を確認していない」としながらも、「小沢代表は男らしく正直に、有権者や国民の前で責任をもって説明すべきだ」と述べた。
 自民党県連幹部は「小沢さんは、秘書の問題が解決しない段階では、他の選挙区から出にくくなるんじゃないか」と、選挙区替えの可能性がほぼなくなったとの見方を示すとともに、「小沢さんの性格から言って、また辞意を漏らす可能性もある」と指摘する。》

▼「西松建設」裏金事件 民主・小沢代表側への献金総額、約10年間で1億8,000万円と突出
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00150515.html
《中堅ゼネコン「西松建設」の裏金事件で、東京地検特捜部は、政治資金規正法違反の疑いで民主党小沢一郎代表の公設第1秘書を逮捕した。
3日午後10時すぎ、資金管理団体陸山会」の事務所が入っているビルから、特捜部の係官らが押収した資料を乗せたワンボックスカーが出てきた。
これまでの特捜部の調べで、西松建設側からの献金は、多くの与野党議員側に渡っていた。
ただ、小沢代表側への献金総額は、およそ10年間で1億8,000万円と、ほかの議員らに比べると突出していたことを重視して、今回、特捜部は立件に踏み切った。
政局にも影響を与えかねないこの時期に立件に踏み切った理由として、特捜部は、今回の逮捕容疑の一部が3月末に時効を迎えるためだとしている。
特捜部は、今回捜索で押収した資料を分析し、資金の流れをくわしく調べることにしている。》

▼西松献金、小沢氏団体の公設第1秘書ら3人逮捕 献金総額2億円近くか
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090303/crm0903031740027-n1.htm
《準大手ゼネコン「西松建設」(東京)が、政治団体をダミーにして政界にトンネル献金をしていたとされる疑惑で、献金が事実上の企業献金だった疑いが強まり、東京地検特捜部は3日、政治資金規正法違反容疑で、民主党小沢一郎代表の公設第1秘書で資金管理団体陸山会(りくざんかい)」の会計責任者、大久保隆規容疑者(47)と、西松前社長の国沢幹雄容疑者(70)=外為法違反で起訴=ら3人を逮捕、東京都港区の陸山会事務所を捜索した。小沢氏側への献金総額は2億円近くに上るとみられる。
 地検によると、ダミーにされた団体は「新政治問題研究会」(新政研、平成7年設立)と「未来産業研究会」(未来研、11年設立)で、3人は18年10月ごろ、新政研の名義をダミーに使って、陸山会に対して行われた西松建設企業献金100万円を授受した疑い。
 また大久保容疑者は16年3月〜19年3月、西松から受領した2100万円を、ダミーである新政研と未来研からとする虚偽の記載を、政治資金収支報告書にした疑いが持たれている。
捜査関係者によると、両団体の事務所所在地は同じで、各代表にはそれぞれ西松OBが就いていたが、ともに18年末に解散した。
 政治資金収支報告書によると、両団体が18年までの12年間に集めた会費は総額約5億1500万円で、両団体名義で行われた与野党の国会議員側などへの献金やパーティー券購入の合計は、約4億8000万円。このうち小沢氏側へは2億円近くにのぼる。
 18年には、小沢氏が代表を務める政党支部民主党岩手県第4区総支部」も、新政研から100万円、未来研から100万円の計200万円を受け取った。
 西松関係者によると、両団体の会員は主に西松社員で、本社の人事部と政治団体の代表が、社員から団体の会員を選び、1口6万円の会費納入を指示。会費は賞与に上乗せして、西松側が穴埋めするかたちで負担していた。献金先は、土木、建築の両営業本部が総務部に指示し、OB2人が会社を訪れた際に伝えられていた。
 複数の西松幹部が特捜部のこれまでの調べにに、政治団体の設立を主導したのは、国沢容疑者だったと供述しているという。
 検察幹部によると、特捜部は両団体を西松のダミーだったとみており、トップダウンで事実上の企業献金が行われていた事実を重視したものとみられる。》