西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.8

▼小沢氏会見要旨
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009030400431
西松建設からの政治献金の関連で、強制捜査の根拠を聞くと、企業からの献金と認識した上で虚偽の記載をしたという言い分のようだ。この種の問題で今まで逮捕、強制捜査をした例はまったくなかった。まさに普通の旧来からのやり方を超えた異常な手法であったと思っている。衆院選が取りざたされているこの時期に、異例の捜査が行われたことに関し、政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だという感じを持っている。
 私は献金をすべて公開している。この2つの政治団体からの献金政治資金規正法にのっとって、適法に処理し報告し公開している。もし西松建設そのものからの企業献金だという認識に立っていれば、政党支部で受領すれば何の問題も起きなかった。強制捜査を受けるいわれはない。
 強制力を持つ公権力が思うままにその権力を行使することが今後もあれば、国民の人権を守ることはできないし、社会は暗たんたるものに陥ってしまう。さらに、私や秘書が便宜を供与したということがあれば、私は甘んじて捜査を受ける。しかし、まったくそういう事実はない。

 −自身の進退については。
 私自身として、何らやましいこともないし、秘書は政治資金規正法にのっとって適法にきちんと処理し、届け出た。どうこうと考えてはいない。
 −献金受領時、西松建設が出所という認識は。
 私が直接やったわけではない。(逮捕された)大久保(隆規秘書)の話によれば、政治団体からの献金という認識であったから、政治資金管理団体で受領したということに尽きる。
 −次期衆院選への影響は。
 私自身と民主党に対する国民の疑念は晴らすことができると思っている。
 −なぜ検察のターゲットになったか。
 まったく分からない。
 −秘書が逮捕されたことへの謝罪はないか。
 私は何らやましい点はない。秘書が逮捕され、強制捜査を受けることは、まったく合点がいかない、理解できないことだ。必ず近いうちに嫌疑が晴れ、私どもの正当性が証明されると思っているので、今おわびする理由は見当たらない。
 −ゼネコンからの多額献金が判明し、自民党と同じ体質との認識が広まっているが。
 献金を制約するやり方ではなく、それはすべて公開しろと。私の主張はあくまでも明朗、そして公開。妥当かどうかは国民が審判を下すのが民主主義の在り方だと思っているので、自民党と同じ体質だという類の意見はまったく心外だ。
 −政治団体からの献金をチェックする機能はなかったのか。
 一般的に、献金をしてくれる方に対して、このお金はどういうところから出てるのかという類のせんさくはしないのが大多数だと思う。献金してくれる皆様の善意を信じてやっているのが現状だ。その献金が違法であると明らかになったときには返金し、けじめを付けているつもりだ。
 −献金の原資が脱法的行為で得たのであれば返却するか。
 確定した場合はそのつもりだ。
 −資金管理団体陸山会」の代表として自身でチェックは。
 政治家は、1人で政治活動全部をやることは不可能だ。細かな政治献金の1つ1つについて私が全部チェックはしていない。個別の1つ1つまで目を通す時間的、能力的余裕は現実にはない。》

▼小沢代表会見詳報
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090304mog00m010005000c.html?link_id=RAD04
《今回の問題につきまして私からご報告とご説明をいたします。
 まずこのたび、私の秘書である大久保の逮捕を含めて西松建設からの政治献金にかかわる関連のことでもって強制捜査が行われたわけでありますけど、いわゆる強制操作の根拠を聞きますと、その政治団体からの献金か、あるいは企業からの献金か、その認識の違いを根拠にし、企業からの献金を認識したうえで虚偽の記載をしたと、こういう検察のいいぶんのようであります。このような、この種の問題で、今まで逮捕、強制捜査というようなやりかたをした例はまったくなかったと思います。まさに、検察の強制捜査の、今回は普通の従来からのやりかたを超えた異常な手法であったと思っております。
 それからまた、衆議院の総選挙が取りざたされているこの時期において、このような今までやられたことのなかったような異例の捜査が行われたということに関しまして、私は非常に政治的にも法律的にも不公正な国家権力、検察権力の行使だというふうな感じをもっております。事実関係について申し上げますけど、私ども、政治家はみな国民のみなさんから法人であれ個人であれ献金をいただいて、その浄財でもって政治活動をやってきているわけであります。私はそのみなさんからの浄財をご存じの通り、収入、献金の入りも出も支出も含めましてすべて公開いたしましております。従いまして、この二つの政治団体から献金を、寄付をうけたということについてはこれも、政治資金規正法にのっとって、適法に処理し、報告をし、公開し、されているところでございます。したがいまして、献金をうけたということはそのとおり事実でございます。私は秘書からの報告につきましてもこの政治団体が寄付をしてくれるとということでございましたから、政治資金管理団体で、受領することにした、ということで、私はもっとも当たり前の当然のことだろうと解釈をいたしております。
 もし、これが西松建設そのものからの企業献金だという認識にたっているとすれば政党支部企業献金を受けることは許されておりますので、そういう企業献金という認識にたっていたとすれば、政党支部で受領すればなんの問題も起きなかったわけでありまして、私どもの資金管理団体の担当者はそれは政治団体からの寄付という認識のもとであったから、政治資金管理団体で受領したということであったと報告を受けておりますし、また、私はそれは至極当たり前のことだろうと思っております。献金していただくみなさんにそのお金の出所やいろいろな意味においてそういうことをお聞きするということは厚意にたいして失礼なことでありますし、通常政治献金の場合だけじゃなくして、私はそのようなせんさくをすることはないだろうと思っております。
 そういう意味で私どもといたしてましては、まったく政治資金規正法にその通り忠実に沿って報告してオープンになっておる問題でありまして、このような逮捕含めた強制捜査を受けるいわれはないというふうに考えております。このようないわゆる検察権力、国家権力がこういう形で強制捜査を行うと、この種の問題でこういうかたちで行うということは私は普通の民主主義社会においてはありえないことだとおもいます。従いまして日本の場合でもこのようなことは前例がなかったわけであります。私が今回のことで一番心配しておりますのはこのように強制力をもつ公権力が思うままにその権力を行使するというようなことがこの後もまた、行われるということであれば私は本当に国民のみなさんの人権を守ることができませんし、社会は暗たんたるものにおちいってしまううだろうとそのように思ってまして、日本の民主主義の成熟のということを考えるうえにおきましても、先に申し上げましたように、この種の問題で逮捕、強制捜査と言うやり方は大変民主主義を危うくするもんであり、公正さを著しく欠くものであるというふうに考えておる次第でございます。
 私といたしましては今申し上げましたように何ら政治資金規正法に違反する点はありません。そして、さらにつけくわえていえばその献金が何らかの形で私や私の秘書が相手方に対してまして、便宜を供与したとかあるいは何らかの利益を与える行為をともなっていたということがあるとするならば、それは私は甘んじて捜査を受けます。しかしながら、私も私の秘書もまったくそういう事実はありません。従いまして、今申し上げましたように、今回の強制捜査についてはその公正さについて、納得がいかない、疑いをいだかざろうえないというのが私の現時点での認識でございます。事実関係はみなさんもご存じの通り、ごくごく単純たるものですから、おわかりのことと思います。これ以上の事実関係の説明はありませんし、妙だと思います。私がこの件につきまして皆様にご報告とご説明を申し上げますのは以上でございます。

Q 党内党外から今回の逮捕という事態を受けて代表辞任であるとか、議員辞職を求める、そういうことも不可避だという声もありますが、ご自身の進退についてはどうお考えでしょうか。
A 今、申し上げましたとおり、私自身として何らやましいことはありませんし、また私の秘書の行った行為は、政治資金規正法にのっとって適法にきちんと処理し、届け出た、そして、公にされていることでありますので、私としては、それによってどうこうということを考えてはおりません。
Q 当時、献金を受けたときというのはお金の出どころが西松建設ということをご存じだったのか。知っていたけれど、政治団体を経由していたから問題ないと思ったのか。
A 私が直接やったわけではありませんが、すべての献金について秘書ないし担当者がやっておりますが、今回の大久保の話によれば、政治団体からの献金であるという認識であったから、政治資金管理団体で受領した。これにつきると思います。
Q 公設第1秘書が逮捕されたという事態は、政権交代を目指す民主党にとっても大きな衝撃を与えています。今後の時期衆議院選挙に対しての影響、特に政治と金にまつわる事件がおこると国民の政治不信も高まると思うんですけども、代表としてどうお考えなのか。
A 私は繰り返して申しあげていますように、政治献金については収入支出、入りも出もすべて公開いたしております。今回の問題となっている献金についても適法に致しております。従って、大久保が今逮捕されておりますけれども、遠からずその嫌疑は晴れるものだとそのように信じておりますので、私はそのことによって、私自身と民主党に対するそういった国民の疑念は晴らすことが出来ると思っています。
Q 今回、小沢さんの秘書だけに限らず与野党かかわらず二つの政治団体から献金を受けていますが、検察のターゲットが小沢さんの秘書になったのか。
A 全くわかりません、先ほど申し上げたように、私は今、民主党、野党第1党の党首、代表を致しております。政治献金については何度も言うように法にのっとって報告しオープンにしている。多分、収支を全部オープンにしているのは私だけと思っています。私はそういうふうに明朗にしている、それにもかかわらず、このような一方的なこじつけた理由でもって検察権力の発動ということは、非常に公正を欠く、政治的にも法律的にも公正を欠く行為ではないかというふうに感じております。
Q 先ほどから、検察権力の横暴だという発言がありますが、代表の口から謝罪はないですが、秘書が逮捕されたこと、世間に動揺を与えたことについて、申し訳ない謝罪はないのですか。
A 私は、何度も申し上げていますように何のやましい点もないし、政治資金規正法にのっとって正確に処理し報告し、収支も全部オープンにしている。したがって、秘書が逮捕される、強制捜査を受けると言うことについては、全く合点がいかない、理解が出来ないところであります。必ず近いうちにその嫌疑が晴れ、私どもの正当性が証明されるという、そういう意味に置いて、今、おわびするという意味は、その理由は見あたらないと思っております。
Q 近いうちに嫌疑が晴れるので謝罪もないということだが、送検、起訴になったらどうするのか。
A 起訴などないと信じている。起訴に値するような違法なことはやっていない。そう認識している。
Q 献金の出所は知らなかったと言うことだが、ゼネコンから多額の献金を受けていることに自民と同じ体質ではないか
A ゼネコンだけというが、多くの国民、企業から献金をいただいている。感謝しております。旧来から政治資金に関して、その他の日本社会全体に対しての認識ですが、献金をこの企業だからいけないなどと制約するのではなく、どこからいただいてもいいが、すべて公開しろ、ということを国民から見て判断できるような、ディスクロージャーする。隠すような取材の体質がいけない。何ごとも公開して、主権者が判断するのが民主主義であって、そういう考え方があるので、自民党と同じにされては心外。自民党は年金、医療、社会保険についてもずっと隠してきた。私は全部ディスクロージャーして、国民に判断する材料を提供しろというのが持論だ。
Q 小沢事務所の方で政治団体の方に4年間で2100万円という献金が入って、その後、陸山会、政治管理に入るんですが、政治団体のその大きな献金額をチェックする機能というのはどういう形でできていたのか。要するにノーチェックで政治団体の方から入ってくるお金を政治資金管理団体に入れていたのか、どうか、そのシステムを教えていただけますか。
A チェックというのはどういう意味ですか?
Q 政治団体の方から献金を受けますよね、政治団体に。その政治団体の背景というのは、例えばどういう背景があるのか。例えば個人献金でしたら額は小さいのですが、やはり4年間で2100万円という大きな金額なんで、その背景を小沢事務所では調べないのか、あるいはノーチェックなのか、あるいは調べたのか、そのシステムを……
A 一般的に言って、私の事務所だけじゃなくして、献金してくれるという方について、このお金はどういうところから出ているのかという類は普通の一般常識として、個人間でもみんな同じだと思うが、どっから持ってきた金だ、とかそういう類の詮索(せんさく)はしないのが私は大多数だと思っております。従いましてその意味で、献金してくださる皆さまの善意を信じてやってきている、というのが現状だと思っております。個人で言えば、まったく知らない人からもたくさん献金をいただいております。そう意味において、私が先般も申し上げたとおり、献金そのものが違法であるということが明らかになったときには、それは返却するということでけじめをつけているつもりであります。》