西松建設を巡る疑惑 まとめ Vol.31

▼民主・小沢代表、辞任の意向 午後5時から記者会見
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090511AT3S1100U11052009.html
民主党小沢一郎代表は11日午後、代表を辞任する意向を党幹部に伝えた。午後5時から記者会見し、正式に表明する。小沢氏は党幹部の1人に、辞任の理由について、西松建設の巨額献金事件に絡む自らの公設秘書の起訴を受け「(辞任すべきだという)世論の流れが変わらない。このまま代表に居続けたら衆院選のマイナスになってしまう」と語ったという。》

小沢民主党代表が辞意 巨額献金事件で引責
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009051101000494.html
民主党小沢一郎代表(66)は11日、西松建設の巨額献金事件で公設第1秘書が起訴され、党の支持率低下を招いた責任を取り、代表を辞任する意向を固めた。次期衆院選が近づく中での代表交代は、政権交代実現を目指す民主党にとって打撃だ。
 民主党は、小沢氏の辞意表明を受け後任を決める手続きに入るが、混乱が尾を引けば衆院選の行方にも影響が出かねない。後任には、ともに代表経験者の岡田克也副代表、菅直人代表代行らの名前が挙がっている。
 2003年9月、小沢氏が党首を務めていた自由党民主党と合併。小沢氏は06年4月、偽メール問題で引責辞任した前原誠司代表の後任に就任し、07年7月の参院選与野党逆転を実現し求心力を高めた。
 その後、当時の福田康夫首相と進めた大連立構想が党内の反対で頓挫し、同11月いったん辞意表明したが、慰留を受け撤回。党内に不信感が残ったものの、参院選を大勝に導いた手腕への評価は高く、08年9月に無投票で3選されていた。
 起訴状では、小沢氏の公設第1秘書の大久保隆規被告(47)は、03年からの4年間に西松建設から計3500万円の献金を受け取ったのに、同社OBが代表を務める政治団体からの献金と偽って政治資金収支報告書に記載したとされている。大久保被告は3月3日に東京地検特捜部に逮捕、同24日に起訴された。》

▼民主・小沢代表、辞任の意向固める
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090511-OYT1T00595.htm
民主党小沢一郎代表(66)は11日、準大手ゼネコン「西松建設」の政治献金をめぐる事件で自らの公設秘書が逮捕・起訴されたことの責任を取り、代表を辞任する意向を固めた。
 同日夕に記者会見し、正式に表明する。
 民主党は直ちに後継代表選出に入るが、政権交代を目指す上で大きな打撃となった。後継代表には、岡田克也副代表(55)、鳩山由紀夫幹事長(62)らの名前が挙がっている。
 小沢氏は11日、支持団体の幹部に「挙党態勢を築く必要があるので代表を退く」との考えを伝えた。
 西松建設の政治献金事件では、小沢氏の公設秘書が3月3日に逮捕された。小沢氏はダミーの政治団体による献金について、西松建設からの献金であるという認識はなかったとして、違法性はないと主張してきた。
 しかし、世論の批判が強いことを踏まえ、次期衆院選への事件の影響を最小限に食い止めるには、辞任は避けられないと判断したとみられる。
 後継代表について、党内では、話し合いによる一本化を求める声と、複数の候補者による代表選を実施すべきだとの意見がある。
 小沢氏は2006年4月に代表に就任した。07年7月の参院選で大勝し、民主党参院第1党に導いた。同年11月、福田首相(当時)との党首会談で自民、民主両党による大連立を模索したが、民主党内がまとまらず、不調に終わった。08年9月の代表選で無投票3選された。》

▼民主・小沢代表、辞任の意向
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090511/stt0905111502006-n1.htm
民主党小沢一郎代表(66)は11日、公設第1秘書が東京地検特捜部に逮捕・起訴された西松建設による違法献金事件の責任をとり、代表を辞任することを決めた。複数の民主党議員、党関係者に伝えた。次期衆院選を控え、代表にとどまれば、選挙戦に悪影響を与えると判断したものとみられる。
 小沢氏は3月3日に大久保秘書が逮捕、同24日に起訴された時点では、続投の方針を示し、民主党代議士会や党参院議員総会でも続投が了承されていた。その半面、小沢氏は記者会見などでは、進退問題について「今後の行動の基準は衆院選の勝利」などと述べ、捜査の進展や世論の動向を踏まえて最終判断する考えを示し、弱気な一面ものぞかせていた。
 小沢氏の後任には岡田克也副代表(55)と鳩山由紀夫幹事長(62)らの名前が取り沙汰されている。》

民主党に大打撃 衆院選控え視界不良に
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090511/stt0905111534008-n1.htm
民主党小沢一郎代表(66)が党代表辞任の意向を党幹部に伝えたことは、「検察批判」と「代表続投」で、混乱を切り抜けようとしてきた民主党に大きな衝撃を与えた。小沢氏をかばい続けてきた党のダメージはどこまで広がるか。扇の要「小沢」を失って、党は結束できるのか−。民主党は剣が峰に立たされた。
 昨年秋に発覚した準大手ゼネコン「西松建設」元幹部社員による多額裏金づくり疑惑は、国民が敏感な「政治とカネ」の問題だっただけに、強気を貫いてきた小沢氏も抗しきれなくなったようだ。
 民主党幹部は3月24日、東京地検特捜部が小沢氏の資金管理団体陸山会」の会計責任者で公設第1秘書、大久保隆規被告(47)を政治資金規正法違反罪(虚偽記載)で起訴したことを受け、臨時会合を相次いで開き、今後の対応を協議してきた。
 これまで小沢氏や民主党執行部は、検察の捜査手法に対し「政治的な意図が働いている」(鳩山由紀夫幹事長)などと反発。小沢氏は秘書が逮捕されて以降、頻繁に記者会見を行い、自身の主張を展開して世論の理解を得ようとしてきた。
 だが、報道各社の世論調査では「小沢氏が説明責任を果たしていない」との声が大勢で、事件発覚後に行われた千葉、秋田両県知事選では、いずれも支援候補が落選。名古屋市長選では推薦候補を当選させたものの、党内には「小沢氏では次期衆院選を戦えない」との声がくすぶり続けていた。
 ただ、これまでの民主党が、国会運営や次期衆院選に向けた選挙戦略などで「小沢頼り」だったのは事実。小沢氏ならではの求心力で乗り切ってきたため、「小沢後」の党運営は不透明さを増しそうだ。
 秘書が逮捕された国会議員の対応では、最近では平成19年8月に秘書が公職選挙法違反で逮捕された小林温・元自民党参院議員、17年10月に同法違反で秘書が逮捕された五島正規・元民主党衆院議員らのように、与野党を問わず議員辞職や、役職を辞任したケースが多い。》

▼不信拡大の責任重大、小沢代表
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200905110208.html
民主党小沢一郎代表が十一日、辞意を党幹部に伝えたのは、「政治生命を懸ける」と公言してきた次期衆院選で勝利して政権交代を実現するには、自ら第一線から身を退く必要があると判断したためだ。
 ただ小沢氏が一線を退いても、「政官業癒着の打破」を掲げる民主党のリーダーがゼネコン業界と深いつながりを持ってきた疑惑が消えるわけではない。政治とカネの問題で「民主党も同じなのか」と、国民の政治不信を強める結果を招いたことについて、小沢氏の責任は重大と言わざるを得ない。
 辞意の判断には、身を捨てて民主党を重視する姿勢を示すことで「逆に今後も党内で影響力を確保できる」(小沢氏周辺)との計算も垣間見える。単に局面転換を図るための“反省なき辞意”であれば、有権者への裏切りにつながる。
 西松建設の巨額献金事件で公設秘書が逮捕されて以降、小沢氏は政治資金規正法の規定に関する「認識の違いだ」と違法性を否定。検察当局を「政権交代を阻止しようとする勢力」と位置付け、強い対決姿勢をとってきた。辞意は“敗北”を認めたということなのか。小沢氏はこれまでの言動との整合性を有権者に十分説明する必要がある。》

▼小沢氏はこう語っていた(語録)
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090511/stt0905111547010-n1.htm
小沢一郎民主党代表の主な発言をまとめた。
 「戦後の枠組み、仕組みそのものが転換の時期に差し掛かっている」(平成元年8月、自民党幹事長就任で)
 「私たちの心、主張を国民に訴え、支持を得て必ず政権を奪還しなければならない」(7年12月、新進党党首就任あいさつ)
 「政権を取らないといかん、総選挙に勝たないといかん、その一点だ、基本は」(15年7月、民主、自由両党の合併合意後の記者会見)
 「まず、私自身が変わらなければならない。皆で力を合わせて何としても政権交代を目指したい」(17年4月、民主党代表選で)
 「国政を担おうとする政治家としては精神的にも、肉体的にも次期衆院選は最後の一戦だ。この一戦に政治生命を懸け、政治生活のすべてをつぎ込む」(20年9月、民主党代表3選で所信表明)》

▼自公両党も衆院選戦略を見直しへ
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090511/stt0905111540009-n1.htm
民主党小沢一郎代表(66)が党代表辞任の意向を党幹部に伝えたことで、自民、公明両党も次期衆院選の戦略見直しを余儀なくされることになりそうだ。
 与党には「逆に小沢氏には代表を続けてもらいたかった」(自民党幹部)と、小沢氏辞任の方向を残念がる声もある。小沢氏が辞任しなければ、「政治とカネ」の問題に対する有権者の厳しい視線が民主党に向かい、与党側に有利に働くとの思惑があったためだ。
 ただ、小沢氏辞任を受けて、民主党が新代表を選び、クリーンなイメージを打ち出せば、自民党への逆風が再び強まりかねないとの懸念もある。
 与党は特に、岡田克也元代表(55)の代表就任を警戒しており、「自民党麻生太郎首相を交代させた方がいい」(中堅)との声もある。このため、効果的な政権浮揚策を打ち出せない麻生首相の退陣論が再燃しかねないという事情もある。
 麻生首相や与党執行部は、平成21年度補正予算案などの追加景気対策で積極姿勢を前面に出し、代表交代で経済対策を後回しにせざるを得ない民主党を牽制(けんせい)するとともに、与党内の「麻生降ろし」を封じ込みたい考えだ。
 もっとも「今後の政局シナリオは誰も描けていない」(自民党幹部)とされ、民主党の出方を慎重に見極めながら、衆院解散・総選挙のタイミングをはかることになりそうだ。》